小説 | ナノ
さて、説明しないといけないことは山積みだ。
私のこと、私の立場のこと、仲魔たちのこと――長丁場になりそうだ、と一つため息を吐いた。
吐いたところでまた腰に帯びた管が震えたことに気付く。ああ、長丁場どころで終わらないかもしれない……。
「おいおい、オレの話をオレ抜きでってのはちょぉっと違うんじゃァねえか?」
マグネタイト特有の緑がかった燐光を纏いながら虚空から飛び降りた渦中の人物は、そう言うとニヤリ、と口元を歪めたのだった。
「オレはヨシツネ。そっちの鳥女がモー・ショボーでちっこい人形はモコイ。で、この人間が宇治川翠、オレたちが従うデビルサマナーだ。見たとこオマエらも日ノ本の悪魔だろ?退魔師っつったが分かり易いかね」
こうして音もなく床に降り立ったヨシツネ(元人間)は、見事に特大の爆弾を爆発させたのだ――悪魔かよ。あ、悪魔だった。
***151218 短い。
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