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さて、デビルサマナーとは。世界各地、時代も霊験も異なる悪魔や化生、はたまた神々を使役する存在を指す。
つまるところ、デビルサマナーの職能をより特化させたものが審神者である、といって差し支えない。

事実、この審神者システムの根幹となる召喚、そして契約の術式の基本はヤタガラスが与えたものだ。
刀剣の付喪神に特化、かつ素人でも運用できるものにするためにかなり手は入っているだろうが。
そしてその改変により発生すると予想されるトラブルの処理者、かつ面倒くさい取引のための餌が私である、とにらんでいる。

術式は長年の試用と訂正によって洗練されるものであり、審神者システムにその時間は存在しない。
発生率1%のバグは、たかだか千回の試用で10件の報告があがるのだ。

「翠さん、政府から特務を与えられたと聞きました」
「はい、すぐにでも発ってほしいそうで。こちらのことは心配していませんが、よろしくお願いしますね。ライドウさん」
「力の及ぶ限り尽くします。…翠さん、もしお嫌でなければ自分の仲魔を連れていかれませんか」
「よろしいのですか?」
「ええ、是非。……マーラ、翠さんを頼んだぞ」

腰のベルトから外された管は活き活きと揺れている。
マーラ、魔王族または外法族の上位悪魔である。付喪神とは比べものにならない神性もある。ある、が。

「……ライドウさん、これはセクハラととられても仕様がないと思います」

知ってんだぞ、そいつのビジュアルが戦車に載ったアレなこと。


***0609 このころはライドウ何代目でしょうな。



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