小説 | ナノ


Merry Christmas!
メリークリスマス!訪問ありがとうございます!
おなか冷やしてたりしませんか?(オカン
今回クリスマスということでフリー小説など書いてみました。
選択式で共通から霧野(イナゴ)田村(rkrn)の選択式です。いつかN(pkmn)追加するんだ…
お持ち帰りの際は拍手などからご一報いただければ幸いです。





「…自分から誘ってきたくせに」
街中の飾られた街路樹の下、一人の少女がぽつりと呟いた。
周りの人々は二人で仲睦まじげに、それでなければ楽しそうに幾人かで笑いあいながら翠の横を通り過ぎていく。
既に待ち合わせの時間からは30分程が経ち、手袋に包まれていた翠の手も温もりを失っていた。いつもより少しだけ頑張ったメイクも、一週間前から悩んで一昨日には新しいものを買いに行った服も、寒いけどアップにした髪も。見せたい相手がいなくては意味のない――むしろ空しさしか感じられないものになった。

「(…電話して、もう帰ろうかな。帰りにケーキ買って)」

ふう、と携帯電話を開いて溜息をひとつ。するとそれを目に留めたのか見知らぬ男性が声をかけてきた。ねえカノジョ、クリスマスなのにもしかしてフラれちゃったの?よかったら俺達と遊びに行かない?絶対楽しいよ!ホラ一緒に行こ!口調だけはフレンドリーで優しげなものの、手首をつかむ手の強さとどこか必死な表情には警戒心が呼び起こされた。

「あ、の!ごめんなさい、わたしもう帰るから…!」
「えー?いいじゃんフラれちゃったんでしょ!ホラ!!」

そんな押し問答が数分続いていたところに、救世主にも近い人が現れた。

「わり、待たせた」ピンクのツインテなびかせた蘭丸くん

「ごめんな、講習が長引いた」飲み物持った田村くん

「あれ、どうしたの?」どうしてボールを構えてるの?Nくん