次の日、夜は一番隊隊舎へと来ていた。



「現世に行く、じゃと?」

『藍染たちが動きだすかもしれねえし、そうなったら死神代行だけじゃ対処しきれねえと思って』

「うむ…確かにそうじゃな。しかし気をつけるのじゃぞ?」



わかってるって…
夜は現世へと向かっていった。



『喜助さーん』



浦原商店へと入り、喜助を呼ぶ夜。
しかし、出てきたのは雨だった。



「キスケさんなら、今お出かけ中ですよ?」

『雨、久しぶり!』



雨はぺこりと頭を下げる。



『喜助さんが帰って来るまで待っててもいいか?』

「はい」

「夜じゃねえか!戻ってきたのか!?」



人の気配に気づき出てきたのはジン太だった。



『ジン太も久しぶりだな。またしばらく世話になると思うからよろしくな』

「夜が居てくれるなら店長もきっと喜ぶぜ!」



久しぶりに会う二人と話をする夜。



「でな、店長ったら…「アタシがどうかしましたか?」」

「げっ、店長!」

『喜助さん!』



夜のほうを向いて頭を下げる喜助。



「お久しぶりっス。あちらでは黒崎サンたちがお世話になりました」

『やめろよ、頭上げて!』



すっと顔を上げると、喜助はにっこりと微笑んだ。



「お帰りなさい、夜サン。本当にすぐでしたね」


『“すぐに戻る”って言っただろ?』

「そうっスね。そんなにアタシに会いたかったなんて喜助感激っス!」



抱きついてこようとする喜助をひらりとかわして夜は怪しい笑みを浮かべる。



『喜助さん、変なことしようとしたら此処出て一護のところに行くからな?』

「やだな〜、冗談っスよ冗談!」



冷や汗を浮かべながら弁解する喜助。



「で、今回こちらに来た目的はなんなんです?」

『そろそろあいつらが動き出す頃だと思ってな。知ってんだろ』

「そうっスね。黒崎サンもあの存在に気づいてるみたいですし…」



とりあえず、部屋は前と同じところをそのままにしてありますから、好きに使ってくださいね。
喜助に言われて部屋に向かうと、そこは夜が来た時のままだった。



『ありがとう…喜助さん…』




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