十一番隊の隊首室には誰も居らず、鍛錬場へと二人は向かった。 「オラオラァ〜次はどいつだぁ〜!?」 中から一角の声が聞こえた。 『私が相手してやろうか?』 「夜!?」 突然現れた夜に驚く一角。 『なんだよ、私とやるのは嫌か?』 「い、いや…遠慮しとくぜ…」 以前夜にボロボロにされたことを思い出し、一角は冷や汗を浮かべる。 『冗談だよ。今日は話があって来たんだ』 「話?」 夜は一角にも恋次に話したことを話した。 「面白れえな!いいぜ!」 「一角が行くんなら僕も行くよ!絶対に行くからね!」 どこから現れたのか、弓親も話を聞いていたようだ。 「あら、久しぶりね夜。私も面白そうだからついて行くわよ!」 こちらもどこから現れたのか、乱菊も行くと言い出した。 「ちょっと隊長に許可取ってくる!今日の夜に計画立てましょ!」 そう言うと、乱菊は瞬歩を使って消えた。 その日の夜、一同は夜の家に集まっていた。 『で…なんで冬獅郎が居るんだ?』 「こいつらだけで現世に行かせてみろ、好き放題暴れまわるに決まってる。月闇一人だと大変だろうと思ってな」 優しいな、冬獅郎は。 そう言って夜が冬獅郎の頭をガシガシと撫でると、冬獅郎の眉間の皺がさらに深くなったような気がした。 「さ、計画立てるわよ!名づけて“一護をびっくりさせよう大作戦”!」 『乱菊さん、そのまんまじゃねえか…』 こうして、夜が明けるまで一同は乱菊の計画立てに付き合わされた。 ―翌日 「夜、ルキアを頼むぞ」 夜は白哉に呼ばれて朽木家に来ていた。 『わかってるって。もう霊力は戻ってんだろ?ルキアの実力は白哉が一番知ってんじゃねえか』 「そうだが…」 まだ心配そうな顔をしている白哉を見て、夜は少し安心していた。 『ルキアは幸せ者だな…』 ←→ back |