ウルキオラとヤミーが去っていった後、夜は報告に行くと行って尸魂界に戻った。



―尸魂界



夜が一番隊隊舎に着くと、そこはいつも以上に騒がしかった。



「夜、戻ってきたのか。さきほどの破面のことかの?」

『ああ』

「ちょうどよい、五日ほど後に現世へ死神代行のサポートを送ろうと思っておったのじゃ。とりあえず黒崎と親しい朽木ルキアを向かわせることは決定しておるのじゃが…」

『じゃあ、残りは私が決めていい?』

「構わぬ。頼んだぞ、夜」



はーい、そう返事をして夜は一番隊を出た。



『ここは…物語の通りにしたほうがいいよな』



まず向かった先は六番隊。



『恋次いる?』

「夜か。此方へ戻ってきておったのか」

『さっきな。聞いてるんだろ?ルキアのこと』



恋次は居らず、白哉が一人で仕事をしていた。



「聞いておる」

『心配じゃねえの?』



黙々と筆を走らせる白哉の顔を覗き込み、夜は尋ねる。



「心配でないといえば嘘になるであろうな。しかし…夜もまた現世に行くのであろう?それならば少しは安心だ」



白哉がふっと笑みを零した。



『ルキアの前でもそんな風に笑えるようになったみたいだな』



夜も思わず笑顔になる。



「恋次が戻ってきたようだぞ」



白哉に言われて扉のほうを見ると、恋次が入ってきた。



「夜!こっちに戻ってきてたんだな!」

「恋次、夜は副総隊長だ。言葉の使い方に気をつけろ」

「隊長だって夜って呼んでるじゃないスか〜」

「私はよいのだ」



相変わらずな二人に夜は呆れる。



『二人とも別に気にしなくていいから。恋次、五日後、私と一緒に現世に来い』

「現世?」



夜は山本に言われたことを恋次に説明した。



「俺とルキア以外は誰が行くんだ?」

『まだ決めてねえ。誰がいいと思う?』



恋次はうーん…と悩むそぶりを見せたが、すぐに顔を上げた。



「隊長格以外だよな?じゃあ一角さん!」

『一角か…』



夜は予想通りの答えに思わず笑った。



「何がおかしいんだよ!」

『いや…なんでもねえ。十一番隊に行くぞ!』



白哉にまたな、と告げて、夜は恋次と共に十一番隊へと向かった。


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