『さて…行きますか』 その日の夜、夜は浦原商店を出て虚の気配のするほうへ向かった。 「ほれ、代行証!」 「何だそれは?そんなもの見たことねえぞ!怪しい奴め!」 夜がそこに着くと、一護とアフロの死神が言い争いをしていた。 『おい、車谷!そいつはれっきとした死神代行だ!』 「月闇副総隊長!?」 「夜!」 何故現世に!?と慌てている車谷を制止し、一護にニヤリと笑いかける夜。 『後ろ、気をつけたほうがいいんじゃねえの?』 一護は後ろに気配を感じ、さっと斬魄刀を構える。 ―ザッ― 「平子…!?そいつは斬魄刀!?何者だてめえ…」 「しッ!あまし騒ぎなや、黒崎一護。オマエみたいな霊圧の奴がそない簡単にざわついたらアカン…」 ―世界に感づかれるで? 斬りあっている一護と真子を眺めながら、夜は笑みを浮かべている。 二人の霊圧に驚きながら、車谷は夜に尋ねる。 「あの、副総隊長…あの二人は一体何者なんスか?」 『死神代行と…“仮面の軍勢”だよ。』 「仮面の軍勢?」 『そう。詳しくはてめえは知らなくていい』 それ以上聞くな、と言って夜は二人の元へと行った。 「オレは“仮面の軍勢”、オマエの同類や。オレらんとこへ来い、一護。オマエはそっち側に居るべき人間やない」 「俺は…てめえらの仲間になる気はねえ!俺は死神だ!」 ―“仮面の軍勢”の同類じゃねえ! 『あーあ、逃げられてやんの』 「五月蝿いわ、夜。気長にいくんや…」 『ひよ里に怒られるんじゃねえの?』 「忘れとった!ほな、オレ戻るわ!」 また明日な!そう言って真子は走っていった。 ←→ back |