>> 3 ある日、いつものように隊首室で業務をこなしていると、窓から誰か入ってきた。 『乱菊、何故窓から入ってくるのだ』 「大変です!流魂街に凄い子供が!」 子供? 一体何のことを言っているのであろうか。 とりあえず乱菊を落ち着かせ、話を聞くことにした。 「今日、流魂街にある甘味屋に行ったんです。そしたら、霊力を持った子供に遭遇して…」 『そんなに驚くことではないはずだ。乱菊だって流魂街出身じゃないか』 流魂街には、霊力を持った者が多くはないが、いる。 偶然遭遇したとしても、普通は驚かない。 「それが、並の霊力ではないというか…」 『どういうことだ?』 私は乱菊のいうその子供に少し興味を持った。 『なるほど、凄い霊圧だな』 その日の夜、乱菊とともに流魂街を訪れた。 案内されるまでもなく、昼間行っていた子供の居場所はわかった。 「でしょ?もうびっくりしちゃって」 まだ興奮気味の乱菊を置いて、家の中に入る。 そこに眠るのは。年老いた御婆さんと少年だった。 家の中には冷気が漂い、少年はうなされていた。 『少年、起きろ』 私は少年に近づき、肩をゆする。 少年はすぐに目を覚まし、怪訝そうな表情で私と後から入ってきた乱菊を見た。 「てめえ昼間の…」 『少年、死神になれ』 それが、私と少年…日番谷冬獅郎との出会いだった。 prev//next back |