02

望月と日野(おまけに小池)


「……なぁ望月、」
「どした?」
「今は何の時間でしょう!」

「………」
「いた、痛いって望月ぃ! なんで殴るんだよしかもグーで!」
「今が何の時間かわからないような馬鹿はお前以外誰も居ねぇよ馬鹿」
「あれだって、言葉のあや的な! …いやなんか違うけども、とにかく話の前振りがしたかっただけだから!」
「…はいはい。んでなに? 前振りはわかったからさっさと言え」
「そうそう本題だよ本題。……今さ、せっかくの休み時間だっつーのになんで俺らの周りには誰も居ねぇんだよ、ほら、きれいに半径2mは誰も居ねぇよ、クラス替わった初日の友達作りの輪に入れてねぇよ? …なんでだ。お前の顔が怖ぇから?」
「お前が問題児だからですよ日野君」
「え、それだけの理由?! お前の吊り目が怖ぇとか俺の美形オーラに圧倒されて近寄れないとかそんなんじゃねぇの?!」
「吊り目はあると思うけど、お前には美形オーラないから圧倒はされねぇよ」
「んだとこら、このすばらしき美形肉食系男子になにを失礼な」
「どの辺が美形でどの辺がすばらしき肉食系なんだよ」
「まず顔が美形だろ、そんで夜はヤる時はちゃんとリードするから肉食系だし、ちん」
「俺らの周りに誰もこない理由を教えてやるよ、全部お前の下ネタが原因」
「うっそ! そんな、じゃ、じゃあ俺が下言わなくなったらみんなのやってる友達作りに入れてくれんの!? でも、俺からえろをとったらなにが残る!?」
「なにも残らねぇな」
「ちょ、望月君、そこは否定しろよ! 美形が残るだろ馬鹿者がぁ!」
「え、お前自分が美形だと思ってたの?」
「おまっ、普段はびっくりした顔とか全くしないポーカーフェイスのくせに! 何でこんな時だけ信じられねぇっつー顔するんだよ!」
「しょうがねぇだろ、信じられねぇんだから。心の底から信じられないです」
「俺よりちょーっと美形だからってそんなことを軽々とっ、望月ぃ!」
「なんかなに言ってんのかわからないんですけど日野君。もっと勉強してください日野君」
「てっめー!! 中間テストは絶対勝ってやるからなぁぁ、体育!」
「中間テストに体育のテストはねぇよ阿呆」
「っ、そ、そんなん贔屓!」
「知るか」





「こ、小池くん……」
「なんだ? どうかしたのか?」
「も、もち、望月くんと、日野くんに、これ、渡しといて、もらえないかな……?」
「…PTAのプリント? うんわかった」
「本当?! ありがとう、あの2人なんか近寄りにくかったの〜」
「はは…(否定できない)」
「小池くんはすごいよね、たぶんこのクラスであの2人と普通に会話できるのって、小池くんだけだよー」
「……まあ、悪い奴ではないし…うん。」
「またなにかあったら頼むよ、本当にありがとね!」
「おう」
「…あ、小池くん、あのね、日野くんと望月くんに……」
「……なんだぁ?」




(……おれは日野と望月のポストじゃねぇ!!)



望月は吊り目美形で、日野は爽やかイケメン(※外見のみ)です。
 
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