11

黒田と小池と望月と六条
!会話文



「黒田ぁ、ちょっといいか?」


「…ど、どうしたの……。珍しい顔触れだね、小池と望月と六条の3人だなんて……。しかも、昼休みに…」
「六条と小池に数学と理科関係教えてたんだけど、古典はあんま教えらんないから、お前ンとこ来た」
「……いつの間に仲良くなったの、望月と六条」
「この、この前、ちょ、ちょっと話したんだ。…それ、から、出席番号ち、近いし、体育とかペアになる、から、徐々に話すようになって、きて…恐れ多いぃぃっ」

「…恐れって……。要するに、話せるようにはなったけどまだまだ緊張してるんだね、六条が」
「おれの六条を見る目が父親になるのはそう遠くない気がするなぁ……」
「それはちょっと…ねぇ…」
「う、うん…ちょっと…」
「きもい」
「おまっ、黒田と六条はともかく、望月こらぁ! 少しは言葉を濁せよ! お前いつか言おうと思ってたけどはっきりしすぎっ、むしろ清々しいわ!!」
「清々しいならいいんじゃないですか小池君」
「うるさい性悪!」


「…こ、小池、望月くん……僕、先に質問しててもいいかな?」
「…おう、それが目的だし、さっさと質問してさっさと帰るぞ」
「早く戻らなきゃいけない理由とか、あるの? 用事とか移動教室?」
「違う。今、のの居ねぇだろ。その間に質問おわらせないと六条がチキる」
「あぁ……そういえば六条って……。というか、六条に限らず野々村と望月と……あと、日野って、周りに怯えられてるっていうか、一目置かれてるよね……」
「ののは金髪で身長高いだけで怖くはねぇけどな。下ネタの日野と性悪な俺よりはマシだと思う」
「……望月、もしかして性悪って言ったこと根に持ってる? 持ってるよな?!」
「持ってませんからさっさと質問してくれませんか馬鹿池君。ののと鉢合わせになんだろが」
「馬鹿池ってなんなんだよ馬鹿池って! 意味わかんねぇよ、やっぱ根に持ってる?!」
「じゃあ、小馬鹿か?」
「苗字と馬鹿を合体させようとすんな!」
「うるせぇ小池馬鹿。ほんとにのの帰ってくんぞ」
「え、そ、それは困るよぉ、望月くん! く、黒田ぁ、ここの、この、和訳なんだけどねっ!」
「えっと、そこは………」





 こうして六条は、野々村に会うことなく質問を済ますことができました。



よかった、野々村くんに会わなくて済んだ……。よかったぁ、もう、金髪なんて怖すぎるよ……。

 
back

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -