014:別れる 





「別れよう」
オレはそう切り出した。コトネが、困惑の表情を浮かべる。
「えっ…何で!?」
「…飽きたんだよ。恋愛ごっこにも、友情ごっこにも」
オレは、うんざりした風にそう言った。背を向けるが、コトネに袖を掴まれる。
「わたし、頑張るから!!うるさくしないし、料理だって上手になる!!だから…」
「うぜぇんだよ」
オレは袖を振り払って、睨んだ。コトネは呆然としている。
飽きたなんて、嘘だ。本当は、オレだってコイツやヒビキの傍にいたい。
けど、失うのが怖い。コイツらを失ったら、オレは正気ではいられないだろう。
なら、手を離される前に、離してしまえばいい。いつか壊れてしまうものなら、今壊してしまえば、傷つかなくて済む。
「じゃあな」
別れの言葉を残し、オレは去った。コトネはもう追いかけてこない。
おまえらと別離すれば、この恐怖も克服できるだろう?



愛や絆と、別れる



▼ヤンデレ?…じゃないな。初めてのライコトです。
ヒビキくんでも良かったんですが、たまには異性愛書こうと思って。
そろそろシロヒカ書きたい…。







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