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◎キセキと黒子 (2012/07/27)

今日は花火大会らしい。
クラスはその話で持ちきりだった。
黒子はその会話をただ漠然と聞いていた。





「今日花火大会なんスね!」

部活も終わり、着替える中黄瀬が楽しそうに言った。

「花火大会?」
「そういえばクラスで聞いたのだよ」

青峰と緑間がそれに反応する。

「ね、みんなで行かないっスか?」

黄瀬はにこにこしながらそう言う。

「あー…だりぃ」
「俺は明日の勉強をしたいのだよ」
「花火見てもお腹いっぱいになんないじゃんー」
「あれ、みんなすごいドライ!!」

青峰と緑間に続いて、紫原も黄瀬に言う。

「いいじゃないか、花火大会。テツヤもそう思うだろう?」

黙っていた赤司が急に口を開き、黒子に問う。

「え、はい…。風情があって、素敵だと思います」

黒子のほうはこのタイミングで話を振られると思っていたかったらしく、驚いた様子で赤司に答えた。

「ほら!!赤司っちも黒子っちもそう言ってるし、行くっスよ!」

そうして6人は集合時間を決め、花火大会に行くことになった。





「あーあ。花火なんて見てもおもしろくないじゃん」

集合し、黄瀬と青峰は港をうろうろと探索し、緑間は仕方なくそれにつき合い、赤司と紫原と黒子は座って花火が上がるのを待っていた。

「花火が綺麗なのは分かるけど、花火はおいしくないし」
「紫原君は花火食べたことあるんですか…?」
「テツヤ、つっこむところが違う。というか今はつっこまなくていいよ」

紫原は不服そうな顔でまいう棒を食べている。
辺りには紫原のまいう棒を食べる音しか聞こえない。

「敦、花火はたまに見るからいいんだ。確かに毎回見ていたら来る人も少なくなる。なんのメリットもないからね」

赤司はただ静かに語り出す。
黒子もそれを黙って聞いている。

「一年に一回。だからいいんだ。花火は限られている時間の中で、一瞬で輝くのが美しい」

赤司がそこまで語るとドン、と低く響く音が聞こえる。
花火大会がはじまったのだ。

「あ、花火っスよー!」
「びびった…いきなりだったな」
「最初から随分でかいのだよ」

6人は次々に打ち上げられていく花火を静かに見つめる。
あれだけ不服そうにしていた紫原もまいう棒を食べる手を休め、空を見ている。

様々な色の花火が打ち上げられていく中、黒子は紫原に尋ねる。

「花火、綺麗でしょう」

紫原はその少し後、まいう棒を食べながら黒子に答える。

「…うん……お腹はいっぱいにはならないけど、きれいだね」













たくさん人動かすのは難しい…!
最終的には赤紫黒になった…のだろうか。
今日、地元の花火大会でした!
短かったですが、とっても綺麗でした(^O^)




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