小話 | ナノ


◎黄瀬と黒子 (2012/07/23)

図書室に返し忘れていた本を返しに来た黒子は、席に黄瀬が寝ているのを発見した。

「…黄瀬君」

ぐっすり寝ていたので起こすのも気が引けたのだが、このまま部活に遅れては赤司になんて言われるか分からない。
黒子は黄瀬の名を呼びながら黄瀬の体を揺する。

「…ん、あれ。黒子っちじゃん」
「黄瀬君、もう部活の時間ですよ」

大きな欠伸を漏らして伸びをする黄瀬。
その表情にはまだ疲れが残っていて、黒子は少し心配になる。

「…黄瀬君、寝不足なんですか?」
「んー…ちょっと前までモデルの仕事が夜に多くて、寝るのが遅かったんスよねーその癖がついちゃって」

がた、とイスを引き黄瀬は黒子の方をみて言った。

「さ、行こ。黒子っち」
「……仕事は…」

黒子は下を向いてぽつぽつと呟く。

「…仕事は、ほどほどにして下さい…もし…寝れないんだったら……」

黒子は意を決したように黄瀬の方を見て言った。

「………ボクが、一緒に寝てあげなくも………ないです」

紡がれた言葉に目を丸くして驚く黄瀬。
黒子は、真っ赤になった顔を隠すようにそっぽを向く。

「ー…っ、黒子っち」
「………」
「心配、してくれてるの?」

そう言うと僅かに頷いた黒子を、黄瀬は抱き締めた。








終わりが見えないので強制終了(^O^)


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