てゅん | ナノ


11/08 (Thu) 22:07


そろそろまとめたいと思っていた私的な花宮くん考察まとめ。

花宮くんは小さい頃からよくできる子でした。小さい子供ってよくまわりの大人に褒めてもらいたくて認めてもらいたくていろいろとやりますが、花宮くんはそれの出来が他の子よりも良い子でした。
人間は慣れる生き物なので、まわりの大人たちは花宮くんが何でもできるということに慣れていきます。花宮くんが頑張ることは当たり前。花宮くんの努力によってやっと手にはいる結果も手に入って当たり前。
そんな時に小さい花宮くんが一度だけ失敗します。ほんとに小さな失敗で他の子なら失敗とも思われないくらいの失敗。
でも大人はそうは思わないのです。完璧が当たり前の花宮くんを望む大人は失敗を責める。
今まであれだけ自分の我儘を殺して子供ながらに気を遣って良い子の花宮真でいたけれど、たった一度の失敗で、それもほんの些細なことで、責められる。否定される。自分の努力は認められないのに、失敗だけは認知されて嬲られる。
それでも今まで培ってきた良い子の花宮真はやめるわけにはいかない。自分の努力を自分で無駄にするわけにはいかない。この頃から少しずつ歪んでいくけれど、まだ根は大人に褒めてもらいたい純粋な子供のままです。
そんな風にずっと生きてきた花宮くんが小学校高学年くらいのとき、何気なくやったバスケで、ミニバスからずっとやっていた同級生に勝ちます。
その時悔しがる同級生を見て花宮くんは思います。
ずっとずっとこんなものに情熱だのなんだのを費やしてきたヤツに、何もしていない自分が勝った。さぞ悔しいだろう。ざまあみろ。お前は俺より下だ。
その優越感は花宮くんの今までの鬱憤の捌け口になります。普通のヤツに勝つのは最早当たり前なので、より自信のある人間のプライドを殺すことに快感を見出します。
これが悪童の始まり。
次第に勝つだけでは物足りなくなって、そうだソイツらからソレ自体を奪ってやろう。お前の努力を無駄にしてやろう。と思うようになります。
俺の努力は認められなかったのに、お前のは認められてるなんてズルいじゃないか、そうだろう?ならお前も昔の俺のように、失敗して、否定されろ。その失敗の手伝いは俺がしてやるから。
そういう思考のもと、選手を潰すようになる。これは本人はあまり意識していません。潜在的というか、無意識というか。自分ではそう思っていなくても、幼少期にうけた否定の言葉は花宮くんのトラウマになっている。
もちろんこんなことを続けている傍では、良い子の花宮真を演じ続けています。大人、特に親の前では。
もともとはその大人に認めてもらいたいだけだったのに、その大人のせいで歪んでしまった花宮くん。

これを何となく感じとってしまうのが木吉。他の五冠はなんとなく理由があるとわかっていても口には出さないけれど、木吉はストレートに言ってしまう。それが嫌で嫌で嫌で仕方ないので花宮くんは木吉が嫌い。
今吉さんも同じように見透かしてくるけれど、まだ口に出さないだけマシ。でも言葉とか表情の端々に同情のようなものを感じて苦手。


とりあえずこんな花宮くん。
だから私は花宮くんが好き。根はただの純粋な良い子。愛されたかっただけの天才。愛しい。
ちょっとだけ、私と似ていたりするところもあったりなかったり。だから余計に花宮くんが好き。

要は花宮真が好き。





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