龍座は見た!!


!注意!
ぬるめですがR-18文です!
いつも以上の乱文、誤字脱字につき注意

以上でも鼻で笑って流せる方のみ、どうぞ


















城戸沙織こと戦女神アテナの聖域訪問に合わせて、青銅聖闘士の一部が供として聖域を訪れることは意外と多い。
「お嬢さん」を教皇宮まで送った後はそれぞれが別行動になるわけで。
今回も宝瓶宮へと一目散に向かう氷河を見送り、今日は獅子宮に向かうという星矢と別れた後、紫龍の足は自然と磨羯宮へと向かっていた。
最初は敵であった山羊座のシュラは今では頼れる先輩の1人であり、紫龍にとって黄金の中でも老師に次いで繋がりの深い相手である。




「――シュラ?」
磨羯宮の入り口についた紫龍はそこに望みの相手が居ないことに、首を傾げた。
約束どころか通知のない訪問でもシュラは毎回紫龍が来ると入り口で待ってくれていたのだが。
留守かと思い(今までにも何回かあった)念のため小宇宙で探ってみれば、予想に反して居住スペースの方からシュラの小宇宙を感じた。
何か出てこれない用事でもあるのだろう、と結論づけた紫龍は、だがここで躊躇った。
このまま立ち去ったほうがいいと思う反面、根っからの性状からして礼儀正しい少年としては挨拶の一つもせずに立ち去るのには些か…いや、だいぶ抵抗があった。
一瞬迷った紫龍はとりあえず様子を窺ってから決めよう、と居住スペースへと足を向ける。
数分後、この選択を心から後悔することになるなど悲しいかな…予測もしていなかった。




「……デス……や……理………」
「……まだ………けん……」
磨羯宮の居住スペース、そのリビングのドアの前まで来た紫龍は中から聞こえてきた声に、彼にしては珍しくわずかに眉間に皺を寄せた。
片方は言わずもがな、シュラであり当然それは構わないのだが…もう一方の声が問題だった。

――蟹座のデスマスク。

紫龍にとってシュラ同様、浅からぬ因縁を持つ彼は聖闘士らしからぬ振る舞いが多いこともあり苦手な部類に入る男だった。もっとはっきり言ってしまえば、あまり関わりたくない相手である。
シュラには悪いがこのまま立ち去ろう、と踵を返しかけた紫龍はけれど、ドアの隙間から漏れるシュラの妙に切羽詰まった声が気になって…止めた。
何かは、わからない。けれど普段の彼から想像できない声音が、紫龍自身が奇妙に感じるほどに意識に引っ掛かった。
見てはいけない、と第六感が鳴らす警鐘を振り払い気配を殺してドアへと近づいていく。そっとバレないように隙間からリビングを覗きこみ、



――固まった。



脳が思考を放棄し、それに伴って体も動きを忘れてしまったかのように静止した。
それほどまでに衝撃的で――刺激的、だった。
紫龍も座ったことのある黒いソファ。
そこに深く腰かけたデスマスクの上に紫龍の探し人が着衣を乱して跨がっていた。
本来排泄に使用するべき後孔に男の象徴を埋め込まれ、背をしならせる。切れ切れに漏れ聞こえる声は常の彼と違って高い。
「それ」が何かを知らない紫龍ではないけれど、真っ白になった頭では何も考えられずにただ目の前の光景から視線が外せないまま見つめるしかできなかった。










ふ、と感じた視線にデスマスクが目線はシュラの白い肌に這わせたまま、意識の一部をドアへと向ければ――確かにそこに「誰か」がいるのを感じた。
「…ぁ…、デス…?」
デスマスクの意識が逸れていることに気づいたのか、常より甘く上擦った声に呼ばれる。
無意識にだろう、きゅっ、と快楽の先を強請るように締まる肉壁の淫靡さにデスマスクの唇が釣り上がった。
快楽に蕩けたシュラが視線に気づいた様子はなく。
「ひゃ…、ぁ…んっ」
それならばいっそ好都合と、先走りを滲ませるシュラの陰茎を強く扱きあげ晒された喉へと噛みついて――見せつけた。
たかだか覗き見されている程度で、止める気はない。せっかく嫌がるシュラをここまで蕩けさせたのだ、せいぜい見せつけてやろう、と喉奥で笑う。シュラが聞けば確実に聖剣の餌食にされるだろうが、まぁそこはバレなければ問題ない。
衝動的にぐっ、と尿道口に爪を立てた途端に息を詰まらせ背筋を震わせたシュラの
「…ぁ、や…っ…なん、で……っ」
根本を指で戒めて、射精を強制的に止めた。
熱に潤んだ双眸が歪む様に、デスマスクの口元が更に弧を描く。慌てて指を外そうと伸ばされた手は腰を一つ揺らしただけで、呆気なく力を失う。
「なんでも何も、さっきからお前がイッてばっかでズルいだろうが。ちゃぁんと、俺のことも気持ちよくしろよ」
ココで、と続けながら陰茎を深くまで喰わえ込んだシュラの後孔、その縁を指先でなぞる。
「できんだろ?」
耳元で低く囁けば中途半端に服を剥かれた体が絶望にか快楽にか震えるのに、この上なくそそられる。
蕩けたとはいえ、まだ理性が残っているのか嫌々と首が横に振られるのも当然折り込み済みで。
それを崩すのが堪らなく楽しいなど、我ながら質が悪いとデスマスクは自嘲する。だからといって改める気など更々ないのだけど。
正直にいってしまえば、無意識に収縮し締め付けてくる内壁にデスマスク自身もだいぶ追い詰められてはいるのだが。こればかりは譲れない、と今すぐにでも激しく突き上げてしまいたい欲を抑える。
代わりに赤く色付いた乳首を尖らせた舌先で焦らすように舐めあげれば、それだけの刺激にさえもどかしげにシュラの腰が揺れる。
「…んぁ…っ……おね、がっ…デスっ」
あられもない声をあげて恥も外聞もなく強請るシュラに、けれどデスマスクは快楽に震えるカリ首を強くこねることで応えた。自ら動け、と視線で促せば、いっそ哀れなほどに全身をびくりと痙攣させて見開かれる瞳。
はらり、と溢れた一滴を優しく拭う舌の感触さえ張り詰めた体は快楽に変換するらしく、開ききった唇から切ない吐息がこぼれた。
「は…ぁっ、」
それが、限界だったらしく。
きつく目を閉じ眉根を寄せたシュラの腰がゆるゆると動きだした。
躊躇いがちにぎこちなく腰を動かすシュラに反するように、体は与えられる淫靡な刺激に正直で無意識により強い快楽を求めて内壁を蠢かせる。
「…く…っ」
容赦のない締め付けにデスマスクが小さく息を吐けば、シュラの口元がわずかに笑みを刻む。挑むようなそれに煽られるままに、汗ばんだ肌に噛みついて痕を散らす。
薄く開いた口元から覗く赤い舌に誘われるまま、貪るように口付ければ自棄になったのだろうシュラもあっさりと応じてきて。大概、理性の箍も外れてきたのか緩やかだった腰の動きが次第に激しくなる。
縋るように掴まれた肩に走るピリッとした微かな痛みさえ愛おしい。
戦慄く腰を片手で掴み、ぐっと強く突き上げる。未だ根本を押さえられたままの張り詰めた陰茎が苦しげにビクビクと痙攣する。
「――はっ、随分と気持ち良さそうじゃねぇか。そんなに、俺のがイイわけ?」
「…ん…ぅっ、…デ、スの…ずぼずぼ…するの…っ……気持ち、イ…のっ」
普段堅物な奴ほど乱れればスゴいとはよく言ったもので、正に今、己の上で乱れるシュラの破壊力は凄まじい。普段のストイックな彼からは想像できない淫乱な一面、そのギャップがどれ程相手を煽るか、本人に自覚がない辺り…本当に質が悪い。
誰にも見られないように独占したいとも思う反面、自分の「モノ」だと見せつけたいとも思う――そう、今のように。
律動を早めてシュラを追い詰めながら、チラリとドアの方を流し見れば、幸い「誰か」はまだこちらを覗いているようで。
過ぎた快楽に咽び鳴く耳元に低く、
「シュラ」
囁く。
「気付いてるか?さっきからお前のエロい姿」


「――見られてンぞ」


「ぇ…、ぃやっ――ぁぁああっっ」

同時に、抜けそうなまでに引いた己のモノでシュラの前立腺を擦りあげ、彼の陰茎を解放して下から上へと強く扱きあげた。
絶望に歪んだ表情は一瞬で、待ちわびた解放とナカからの快楽に呆気なくシュラの陰茎が白濁を勢いよく吐き出して互いの腹部を汚す。きゅう、と一際強い締め付けにデスマスクもまたシュラのナカへと精を注ぎ込んだ。
甲高い悲鳴を最後に意識を飛ばしたシュラを抱き止める腕は恐ろしいほどに優しく。小刻みに震える背を撫で、こめかみに労るように口付けを落としながら
「へぇ…」
光速で立ち去った小宇宙の持ち主の正体にデスマスクは喉奥を震わせて笑った。
追いかけてからかって遊ぶのも十分に愉しそうではあるけれど。
ずるり、と自身を引きずり出したシュラの後孔から垂れる白濁。その淫靡な光景は、再びデスマスクの欲を昂らせるには十分なほどで。
今はその欲を充たすのが何よりも優先だ、とばかりにシュラの肌へと舌を這わせ始めた。










磨羯宮から咄嗟に逃げ出した紫龍は、天秤宮に辿り着いた途端に冷たい床へと膝をついた。
息が荒く落ち着かないのは、もちろん光速で駆けたせいだけではない。
あの一瞬、デスマスクの紅い瞳と目が合った瞬間、考えるより早くあの場から逃げ出したもののバレているのは確実だ。
けれど、今。
彼をどうしようもなく動揺させたのは、デスマスクへの露見などではなく。天秤宮に着いたとたんに、自覚した己の性器の浅ましい反応だった。
服の下、しっかりと勃起した己の性器に気づいた紫龍の衝撃は想像に容易くない。
それは、言うならばただの生理現象であり男として当然の、仕方ないことなのだが。
大人びているとはいえ未だ14歳の少年、しかも修行漬けの日々の中で性の知識の薄い紫龍がそんなことを知るはずもなく。尊敬する先輩であるシュラの痴態に反応した己の罪悪感に苛まれるのみだった。
「――く、ぅうっ」
この日、声を押し殺して泣く紫龍の心にトラウマが出来たことは――言うまでもない。






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