「そろそろ寝るか」

リヴァイのその一言を合図に、2人でベッドに入る。
リヴァイとはもう何年も付き合っているけど、一緒に眠るのは決まって肌寒い季節だけ。
だから私は、この季節が来るのを毎年待ち遠しく思っている。

「うー、寒い寒い」
「オイ、足くっつけるな。冷てぇ」

リヴァイの足の間に、自分の足を挟めると、いつも不機嫌そうに眉間に皺を寄せた。
でも決して退けることはしないから、私はそんなリヴァイに顔が緩んでしまう。

「リヴァイ、暖かい」

リヴァイの体にぎゅっと抱き付けば、冷えきった体がじわじわと暖まってゆく。
そんなリヴァイの温もりが心地よくて、段々と瞼が重くなってきた。

「ひゃ…!」

が、突然リヴァイの手がするりと寝巻きの下に侵入してきた。
その冷たい指先に一気に目が覚める。

「リ、リヴァイ、」
「久し振りだってのに、眠るとはいい度胸だな」

耳元の髪をかきあげながら、ぼそりと呟くリヴァイに、ぞくりと背中が粟立った。
そのまま首筋に滑らせるリヴァイの指に、胸の鼓動は速さを増すばかりだ。

「や、やさしくしてね?」

おどおどと瞳を見つめれば、リヴァイは「さあな」と不敵に笑みを溢しながら覆い被さってきた。
腕を押さえ付けられ、強引に唇を奪われる。
ああ、これはもう完全にリヴァイのペースだ。
明日の訓練大丈夫かな、と不安に思いながらも、本当のところはリヴァイの温もりを直に感じられて、幸せで堪らない。



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