その時のリヴァイの様子を、どう形容したらいいだろう。
まるで幽霊でも見た様な顔、とでも言おうか。

「ヒガン、お前、」

リヴァイはわたしの名前を呼んだ後、ぽつりと「お前、死んだはずでは」と零した。

「ちょっと、勝手に人様を殺さないでくれます?」

まあ、確かに片腕は持ってかれたけどさ。

「命に比べたら、軽いもんよね」

残ったもう片方の手を振りあげれば、リヴァイがすごい剣幕でわたしに歩み寄ってきた。
え?うそ?わたし、なんかまずい事言った?

「ス、ストップ!リヴァイさん!頼むから暴力はやめ――」

言いかけた言葉が、途切れる。

「…よかった」

本当に、聞こえるか聞こえないかくらいの、小さな声。
リヴァイに抱きしめられていると理解するのに、しばらくの時間を要した。

「…リヴァイ?」

戸惑い名前を呼んでも、リヴァイはわたしを離してはくれない。

「お前が、死んだと」
「…うん」
「そう、聞いた」
「確かに九死に一生だったけどね」

自ら腕を切り取らなければ、自身ごと巨人の胃袋に真っ逆さまだっただろう。

「…ごめんね、心配掛けて」
「馬鹿野郎」

リヴァイはそう悪態をついたが、わたしを抱きしめる腕には一層やさしい力が込められた。



きみを残してけないよ
(あなたはだれよりもやさしいから)





*****

ぬしさんより、お誕生日プレゼントを頂きました(*´ω`*)読んだ瞬間、胸が熱くなりました…!兵長…!
ほんと、ぬしさんの書く小説の世界観、大好きですっっ!!!
素敵な夢をありがとうございました(^^)v



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