「どうやったらこんなにカッチカチになるの?」

布団を捲り、リヴァイの腹筋をまじまじと見る。
見た目は細いのに、リヴァイは脱いだら凄い。
細マッチョどころじゃない。ムキムキマンだ。
うん。何度見ても、この腹筋には頭が上がらない。

「ジロジロ見んじゃねえ」
「いいじゃん、別に」
「キモい」
「彼女にそんなこと言うな」
「…お前は、いつ見てもブヨブヨだな」
「ありがとう」
「褒めてねぇよ」

どうやったらこんなにブヨブヨになるんだ、と呆れた顔で私のお腹をジロジロと見てくるリヴァイの額をぐいっと押した。

「見んじゃねえよ」
「いいだろ、別に」
「キモい」
「お前の腹の方がキモい」
「言ったな、ちくしょう!」

ガバッとリヴァイに覆い被さった。
布団の中で、もみくちゃになりながらリヴァイの髪を引っ張る。頬をつねる。
なのにも関わらず、リヴァイは怯む様子がない。

「い、だだだだだ!!!」
「ギブするか?」

突然の激しい痛みが私を襲った。
リヴァイが私のお腹の肉をつねっている。
なにこれ、痛すぎる。
口端を上げながら、ギブを促してくるリヴァイだが負けるもんか…!
ギブなんて、私はしない…!

「ギブするか?」
「ギブギブギブ!!!!!」

私の覚悟はリヴァイの尋常じゃない握力によって、あっさりと崩れた。
いくらなんでも酷すぎる。
この男は、彼女に対しても手加減というものを知らないのか。

「勝てもしねぇくせに、喧嘩売ってくるんじゃねぇよ」

勝ち誇った笑みを浮かべるリヴァイを睨み付ける。
うっすらと内出血したお腹を優しくさすりながら、何がなんでも腹筋をつけようと心に誓った、そんな朝。



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