「お前が死ぬ夢を見た」 椅子に腰を掛けながら、ぼそりと呟くリヴァイにコーヒーを差し出す。 「…どんな死に方だった?」 「聞かなくても予想はつくだろ」 巨人の餌だ、とリヴァイがコーヒーを啜った。 ふぅん、とリヴァイの向かい側に座り、私もコーヒーを啜る。 「…言えば、正夢にならないらしい」 伏し目がちにぼそりと呟くリヴァイに目を丸くした。 ジンクスを信じるような人には見えないし、なにより、そんなことを口に出すような人には到底思えなかったから。 「…そんなに私に死んで欲しくないの?」 首を傾け、リヴァイに問い掛けてみる。 無言のままだが、否定しないところを見るとどうやら図星らしい。 「…あのさ、リヴァイ」 夢の中で死んだ人は、長生きするらしいよ、とにっこりと微笑む。 どうやらそのジンクスは知らなかったらしく、リヴァイが少しだけ目を見開いた。 「安心した?」 悪戯っぽく問い掛ければ、盛大な舌打ちで返される。 素直じゃないなあ、と思いながらも、口元が緩む私がいた。 |