「リヴァイ。アイルが待っているぞ」

エルヴィンが静かに言った。
どいつもこいつもうるせぇんだよ。

「気持ちは分かるが、行ってやれ」

これが最後だぞ、そう言い残すと、エルヴィンは部屋から去っていった。

「…言われなくても分かってる」

ただ、あいつの死に顔を見る勇気が、出てこない。
見てしまったら、全てを認めざる負えねぇじゃねぇか。

「…はっ、ダセェ」

カタカタと唇が震え、うまく言葉に出来ない。
頬杖をついた右手に落ちた水滴に、俺は気付かない振りをした。



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