ベッドが軋む音にふと、目を覚ましてみれば、リヴァイが私に覆い被さり見下ろしている。 …なんなのこの状況? 無言のまま、ただただ私を見つめてくるリヴァイの息遣いは、どことなく荒いような気がした。いつもの震え上がるような鋭い目付きも、今日はどこか艶めいて見える。もしかして、私を抱こうとでも思ってるの? 「…ただ抱きたいだけなら、街で女買ってくれる?」 なんて可愛くない台詞。だけど、密かにリヴァイに恋心を抱いていた私にしてみれば、性的欲求を発散するだけのために抱かれるのは嫌だった。 「…お前を、抱きたいと言ったら?」 目を、見開いた。まさか、そんなことあるはずない。予想もしていなかった台詞に、心臓がリヴァイにまで聞こえるんじゃないかと思うくらい、大きく鳴った。顔が熱い。絶対、今の私の顔、ヤバイ。 「ずっと我慢してた」 「うそ、」 「嘘じゃない。お前を抱きたくて仕方がなかった」 我慢の限界。そんな表情を浮かべるリヴァイの顔はどこか苦しそうで、その顔が私の身体を熱くさせた。少しずつ、お互いの距離が縮まっていく。 「アイル」 「…なに?」 「いいか?」 唇に触れるか触れないかの距離で、囁かれた。リヴァイは、ずるい。嫌って言った所でこの状況、逃げられるわけないじゃない。 リヴァイの首に腕を回し、唇を引き寄せた。 ◆ 「ねえ、」 「なんだ?」 「リヴァイって、こんなHだと思わなかった」 「…男なんてみんなそうだろ」 「ムッツリだったんだね」 「殺すぞ」 |