ベッドが軋む音にふと、目を覚ましてみれば、リヴァイが私に覆い被さり見下ろしている。

…なんなのこの状況?

無言のまま、ただただ私を見つめてくるリヴァイの息遣いは、どことなく荒いような気がした。いつもの震え上がるような鋭い目付きも、今日はどこか艶めいて見える。もしかして、私を抱こうとでも思ってるの?


「…ただ抱きたいだけなら、街で女買ってくれる?」


なんて可愛くない台詞。だけど、密かにリヴァイに恋心を抱いていた私にしてみれば、性的欲求を発散するだけのために抱かれるのは嫌だった。


「…お前を、抱きたいと言ったら?」


目を、見開いた。まさか、そんなことあるはずない。予想もしていなかった台詞に、心臓がリヴァイにまで聞こえるんじゃないかと思うくらい、大きく鳴った。顔が熱い。絶対、今の私の顔、ヤバイ。


「ずっと我慢してた」
「うそ、」
「嘘じゃない。お前を抱きたくて仕方がなかった」


我慢の限界。そんな表情を浮かべるリヴァイの顔はどこか苦しそうで、その顔が私の身体を熱くさせた。少しずつ、お互いの距離が縮まっていく。


「アイル」
「…なに?」
「いいか?」


唇に触れるか触れないかの距離で、囁かれた。リヴァイは、ずるい。嫌って言った所でこの状況、逃げられるわけないじゃない。
リヴァイの首に腕を回し、唇を引き寄せた。









「ねえ、」
「なんだ?」
「リヴァイって、こんなHだと思わなかった」
「…男なんてみんなそうだろ」
「ムッツリだったんだね」
「殺すぞ」



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