リヴァイ班でのクリスマス。 限られた食材でも豪華に見えるように、ペトラと2人で気合いを入れて料理を作った。 クリスマスらしい飾り付けもして、お酒も用意して、(エレンはジュースです)みんなでわいわい、楽しい時間を過ごしていた。 オルオとペトラの飲み比べで盛り上がっていると、兵長の姿が見えないことに気付いた。 (あれ?) 辺りをぐるり、と見渡すと地下室へと続く扉の前に兵長が立っている。 目が合うと、顎でクイッ、と“来い”と合図された。 なんだろう、と思いつつ、みんなに気付かれないようにそっと席を離れる。 階段を降りると、兵長が腕組みをして、壁に寄りかかっていた。 「どうかしましたか?」 不思議そうにしていると、兵長がポケットをガサゴサとし始めた。 「やる」 そう言う兵長の手には、赤いリボンで結ばれた、小さな箱。 (えっ?) 心臓がドクン、と大きく鳴った。まさか、クリスマスプレゼント? 「へ、へいちょ、」 「いいから、早く受けとれ馬鹿」 照れを隠しているようにも見える兵長から、そっと受け取る。 しゅるり、とリボンを外し、開けてみると中には可愛いハートのネックレスが入っていた。 どんな顔で買いに行ったのだろう。きっと凄く恥ずかしかったに違いない。プレゼントよりも、兵長の気持ちが嬉しかった。 「…可愛い。兵長、ありがとうございます」 「気に入ったか?」 「めちゃくちゃ気に入りました」 「なら、よかった」 兵長の顔が少し緩んだ。その顔が愛しくて、私は兵長の服を引っ張り、触れるだけのキスをした。 「兵長、大好きです」 「…俺もだ」 一生忘れられないクリスマスになりました。 ―後片付け中 「あれ?アイル、そんなネックレスしてた?」 「(ドキッ)してたしてた。ペトラ酔いすぎだよ」 「ふーん、そう。さっき兵長と2人で消えてたクセに」 「(やばい、バレてる!)」 |