明日から、別々の道。 ―リヴァイは調査兵団へ ―私は憲兵団へ 憲兵団を選んだ理由は、内地で穏やかに暮らしたかったから。 不純な理由だと、自分でも思う。 「これで、良かったのかな」 前を歩くリヴァイの背中に向かって、ぽつり、と呟いた。 「お前が選んだ道だろ」 リヴァイは振り返らなかった。 巨人を絶滅させようと、強い意思を持つリヴァイ。 きっとすぐに、私の手が届かないくらい遠くに行ってしまうんだろう。 気付くと私は、リヴァイの服の裾を掴もうと、手が伸びていた。 (バカか、私は) 伸びた手を、スッと引っ込める。 調査兵団にしとけばよかった、と今更思った。 しかし、それもまた「リヴァイの傍に居たいから」という不純な理由なのであって、この3年間、私は一つも成長していないことに気付かされたのだ。 |