もう2日、寝てません。
全てはリヴァイ兵長のせいです。
自分の書類まで私に回すのは止めてください!

もう意識が飛びそう…
でも、あと少しでやっと片付く!
冷めきったブラックコーヒーを、ぐいっと飲み干しスパートをかけた。

ガチャリ

ノックもなしに、部屋のドアが開く音が聞こえた。
すごく嫌な予感がする。
顔を上げたくない。

「オイ、アイル」

ドサッ

「これもな」
「まじで勘弁してください」

残り少ない書類の上に、足される書類の山。
兵長、あんた鬼だよ。

「もう駄目。ギブです」

一気にテンションが下がり、机に突っ伏した。

あ、やばい。
このまま寝ちゃいそー、

「寝てんじゃねぇよ」
「い、ったたたた!!!」

せっかく夢の世界へ行けそうだったのに、前髪を掴まれ、グイッと顔を上げられる。

「…お前は、なんだ?あ?俺の部下だよな?」
「は、はい」
「俺は、お前のなんだ?」
「じょ、うしで、ありま、す」
「…上司の命令は?」
「ぜ、ったい、です!」

分かってんじゃねぇか、とやっと前髪が解放される。

「うう、こんな横暴な上司見たことない」
「何か言ったか?」
「いえ!」

やばい、下手に何か言ったらまた押し付けられてしまう!
やるしかないと、半べそをかきながら、増えた書類に手を伸ばした。



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