たくさんの花に囲まれて、埋葬されるアイルの姿を、俺は認めたくなかった。
周りからは、啜り泣く声が絶え間なく聞こえる。
「………アイル」
近付いて、顔を見つめても、やっぱり眠っているようにしか見えない。
が、青白くなった肌は、こいつの死を認めざるおえなかった。
「……はっ、嘘だろ」
珍しく「行きたくない」と駄々を捏ねるアイルを俺は無理矢理壁外へと連れていった。こうなることを誰が予想しただろう。あの時、こいつの我が儘を聞いていれば………
俺はこの日、初めて声を上げて泣いた。
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