要×祈織 R18
どうして、こんなに近くに居るのに触れられないんだろう
どうして、僕は要兄さんに触れたいと思っているんだろう
要兄さんが僕に優しくしてくれるのは
僕が要兄さんに優しくされたいと思うのは
どうしてなんだろう…?
「祈織、ちょっとこっちに来て?」
家族全員で夕食を摂った後、部屋に戻ろうとしている僕を要兄さんが呼び止めた。
要兄さんは優しく微笑み手招きをしている。
僕は少し照れながら要兄さんの傍まで寄ると、そっと要兄さんを見上げた。
「…どうしたの?要兄さん…?」
「祈織に触れたいなって思って…ねえ、祈織さえ良かったら…俺の部屋に来ない?」
突然の要兄さんの誘いに、僕は顔中が熱くなるのを感じた。
至近距離で見つめられると、胸の奥がきゅうと苦しくなるのを感じ僕は静かに息を呑んだ。
僕は小さく頷くと、要兄さんの腕にそっと触れた。
「…僕も…要兄さんに触れたかったんだ。だから…いいよ…?」
消え入るような声で呟いた僕の言葉に、要兄さんは満足そうに微笑み僕の手を握ると自室に向かい歩き出した。
エレベーターに乗り込んだ瞬間、腕を掴まれ強引に唇を重ねられた。
息が続かなくなり酸素を求めて唇を開くと、要兄さんの熱い舌が咥内へと挿し込まれ僕はもう何も考えられなくなってしまう。
咥内を舐め尽くすような激しいキスに身体が反応している事に気付くと、僕は思わず要兄さんにぎゅっと抱き付いた。
「…ん…祈織…キスだけしかしてないのに、感じちゃった?もう固くなってるね…?」
「やっ…言わないで…要兄さんのせいでしょう…?」
潤んだ瞳で要兄さんを睨むと、要兄さんは余裕のない表情で僕の頬を撫でた。
「ねえ、祈織…今夜…祈織を俺だけのものにしてもいい?」
「…!要、兄さん……っ。」
その言葉の意味を瞬時に理解すると、恥ずかしさと嬉しさで僕の瞳からは大粒の涙が溢れ出す。
「…どうして泣くの?俺のものになるのは嫌?」
僕はぶんぶんと首を横に振ると、涙を両手で拭い要兄さんを真っ直ぐに見つめた。
「…嫌じゃないよ。その逆…すごく、嬉しかったから…つい気持ちが高ぶっちゃって…。」
「…そう?それなら良かった。…祈織も俺の事が好きだって思ってもいいんだよね?」
「……うん。好きだよ…ずっと…要兄さんに触れて欲しかったんだ…。」
エレベーターから降りて要兄さんの部屋に入ると、僕の方から要兄さんに抱き付いた。
要兄さんの脚の間に自分の脚を入れ、誘うように身体を密着させると要兄さんの手が僕の服の裾から滑り込んできた。
要兄さんの指が乳首に這わされると、全身がぞくんと粟立つのを感じ僕は小さく身を捩らせ甘い声を漏らした。
「んっ…ぁ、あ…っ…要にいさ…んっ…そんなに優しく愛撫されたら…変になっちゃう、よ…っ…。」
乳首をゆっくりと撫でるように弄られ、僕はもどかしさのあまり気付いたら要兄さんの手を掴み強引に僕の股間へと導いていた。
「…祈織、大胆だね?可愛いよ…ここ、触って欲しいの?」
要兄さんの手が僕自身を服越しに握り、いやらしい手つきで擦ってくる。
「あっ…んぁっやっ…ひ、ぁっ!要、兄さん…っ…直に…触って…?」
「…っ!祈織…そんなエロイ表情で、そんな可愛いおねだりされたら…俺、抑えられなくなりそうだよ…。祈織をメチャクチャにしたくて…たまんない…。」
要兄さんは余裕のない表情でそう呟くと、僕の身に纏っている衣服を性急に脱がし始めた。
脱がしている間にもいろいろな所に唇を寄せてくる。見えない部分に幾つも紅い痕を残しながら。
要兄さんの唇が僕自身に到達すると、僕はびくん、と身体を揺らし艶めかしい声を上げた。
「んぁっ……!や、ん……っ…要兄さん…そんなところ…汚いよ…っ…。」
「汚いなんて思わないよ。祈織の身体はどこもかしこも綺麗だ…それに俺、祈織の事…隅から隅まで愛したいんだ。いいよね…?祈織?」
嫌だなんて言えるはずがない。僕だって、要兄さんにもっといやらしい事をされたいと思っているのだから。
僕が黙って頷くと、要兄さんはそっと僕の身体をベッドに押し倒し僕自身に舌を這わせてきた。
要兄さんが僕自身を舐める度、僕自身の先端からだらしなく溢れ出す先走りの滴に僕は思わずぎゅっと目を瞑った。
「…ん、ぁっ…あ…っ…要兄さん…っ…僕、もう…出ちゃう…っ…!」
「ん…いいよ、俺の口に出して。イキやすいように…ここも弄っててあげる。」
まだ固く閉じたままの秘部に要兄さんの指がつぷりと捩り込まれると、僕は思わず悲鳴に近い嬌声を上げた。
「ひぁっ!あ、ぁ…っ!いたっ…ん、ぁっ…っひ…あぁぁっ…っ…――ッ!」
痛みが快感になったのか、僕は身体をビクビクと震わせると要兄さんの咥内に熱い欲を迸らせた。
「…祈織、痛いのに気持ち良かったんだ?俺の指、こんなに美味しそうに咥えて…淫乱だね。」
達したばかりでヒクヒクしている僕の中を要兄さんの指がグチュグチュと音を立て掻き回す。
気持ち良くて、恥ずかしくて、要兄さんの事しか考えられなくて。
僕は瞳を潤ませ要兄さんに抱き付くと、耳元で掠れた声でねだった。
「…要兄さん…お願い…挿れて…?要兄さんが欲しいんだ…。」
「祈織は…俺の何をどこに挿れて欲しいの?ちゃんとおねだりして?」
僕の耳朶を甘噛みしながら意地悪く問い掛けてくる要兄さんに、僕は頬を真っ赤に染め震える声で呟く。
「…要兄さんの…固くて大きくなってるの…僕のここに…頂戴…?」
両脚を大きく開くと、ヒクヒクといやらしく蠢く自分の秘部に指を這わせ熱い視線を要兄さんに向けた。
「……っ…祈織が俺を求めてる…幸せすぎてどうにかなりそうだな…。」
要兄さんの両手が僕の腰を掴む。そして、ゆっくりと僕の中に要兄さんの欲の塊が埋め込まれていく。
「…ん、ぁっ…あ……っ!ひ、ぁっ…は、ぁっ…ん…要兄さんの…おっき…っ…あ、んぁっ…!」
「っ…祈織の中…熱くて狭くて…凄く気持ち良いよ…祈織も感じてる?さっきイッたばかりなのにもうこんなに固くして…感じやすいんだな。可愛いよ…。」
最奥を突き上げながら僕自身の先端を親指でくりゅくりゅと刺激してくる要兄さんに、僕の唇からは艶めかしい声が次から次へと溢れ出していく。
「んぁっあっ…ひ、ぁっ…!んっ…は、ぁ…ん、や…っ!要、にいさ…んっ…が…エッチな事しながら…恥ずかしい事、言うから…っ…!」
「…恥ずかしい事言われるのが快感になってきてるんだ?本当に可愛いな…そそられるよ…。」
要兄さんの腰の動きが徐々に速まっていき、僕は要兄さんの頬にそっと手を伸ばすと掠れた声で呟く。
「…要、兄さん…キス、して…?僕…キスされながらイキたい…。」
要兄さんは僕を愛おしげに見つめると、最奥を強く突きながら唇を重ねてきた。
舌を絡めていると最奥に要兄さんの熱い精液を感じ、その刺激とキスの気持ち良さで僕も要兄さんの手のひらに熱い欲を放った。
「祈織……大好きだよ…。もう離さない…。」
行為の後、僕を抱きしめたまま離れようとしない要兄さんに僕の胸は優しい気持ちでいっぱいになった。
「僕も…要兄さんが大好きだよ…ずっと…要兄さんだけの僕で居させてね…?」
「…俺、祈織が俺を好きで居てくれるだけでも嬉しいのに…独占しちゃってもいいのかな…。」
「…いいんだよ…。僕はもう…要兄さんしか目に入らないんだから…。」
「…祈織…。俺、祈織の事…幸せにするよ。ずっと…ずっと傍に居るから…。」
僕の頬に遠慮がちに触れる手が愛おしくて、僕はそっと要兄さんの唇を塞いだ。
啄むだけのキスのつもりが、気付けば要兄さんの舌が滑り込んでいて僕は幸せな気持ちになる。
「…ん…んん…ッ…は、ぁ…要兄さん……もっと…キス、して…?」
「……これ以上したら…きっとキスだけじゃ足りなくなる……祈織が欲しくなる。最初から連続はきついでしょ?だから…」
「僕はそれでも構わないよ…要兄さんにだったら、少しくらい辛くなったって愛されたい…。」
要兄さんは何も言わずに僕の上に覆い被さると、噛み付くような口付けを僕にくれた。
そして、僕は朝まで要兄さんの優しい温もりから離れる事が出来なかった…――。
「祈織…愛してるよ…。」
「僕も愛してるよ…要兄さん。」
その優しさに触れさせて
(君の持つ優しさの全てを僕だけのものにしたくて、たまらなく苦しいんだ)
end.
今回は要×祈織でした!このCPも地味に好きなんですよね。マイナーかと思いきやそうでもないって感じですからね(笑)
あんまりエロイ事言わせる事が出来なかったなあ…とやや不完全燃焼気味です。
最近、祈織受を書いていなかったので調子が出なかったのかもしれません(笑)
読んで頂きありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
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