椿×梓 R18
俺は、梓の事が世界で一番大好きで
きっと梓も、俺の事が何よりも大事で
それだけでいいって思ってた。
なのに、どうしてこんなにモヤモヤした気分になるんだろう。
梓の瞳に映るのが、俺だけじゃなきゃ嫌だなんて
どうしてこんな事、想ってしまうんだろう…?
梓がどこかへ行ってしまいそうな、強い不安みたいなものがどんどん膨らんで
やがて、飲み込まれてしまいそうで…怖いんだ…――。
お互いの仕事が終わった後、俺と梓はいつものように甘いひと時を過ごしていた。
「椿、どうしたの?さっきから、難しい顔をしてるけど…。」
梓にそっと寄りかかりながら黙り込んでいると、梓が心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。
「う、ん……ちょっと不安になっちゃったんだよねー…。」
「……不安って?何か嫌な事でもあったの?」
梓が俺の髪を優しく梳きながら問い掛けてくる。
梓の優しい声に癒されながらも、不安と言うのは梓の事だから話すのを少しだけためらってしまう。
「…梓が、どこかへ行っちゃうんじゃないかって…そう考え出したら…怖くなっちゃってさ…。」
「…どうしてそんな事考えるのかな、椿は…。僕が椿の傍から離れられるわけないでしょ?こんなに椿の事、愛してるのに…。」
梓の声が少しだけ震えているような気がして、俺は梓の瞳を見つめた。
梓の瞼が切なげに震えていて、俺は思わず梓を強く抱き締め唇を重ねた。
唇の隙間から舌を挿し込むと、遠慮がちに絡めてくる梓が愛おしくて俺は夢中で梓の舌を追った。
舌先で上顎を舐めると、梓は小さく身を捩らせ甘い吐息を唇から漏らした。
唇を離すと、物足りなさそうな表情で唇を薄く開く梓に、俺は堪らなく欲情してしまった。
「…ん…っ…つば、き……キス…やめない、で……?」
「……足りないんだ?かーいい…キスだけでいいの?」
梓に深く口付けながら太腿を撫でるように弄ると、梓は身体をビクッと揺らして両脚を固く閉じてしまう。
「んっ…ぁ…椿…意地悪しないで…?僕、もう…椿を感じたくて…疼いてきてるんだから…っ。」
「…梓がかーいいから、つい意地悪してみたくなっちゃうんだよね。でも、俺も梓を感じたい…梓の全部を、俺だけのものにしたくてたまんないよ…。」
梓をベッドにそっと押し倒すと、梓の身に纏っている衣服を一枚ずつ剥いでいく。
露になっていく梓の白くて滑らかな肌に、指を滑らせていく。
鎖骨の下辺りに強く吸い付き痕を残すと、梓の頬は赤く染まり唇からは悩ましい吐息が漏れていく。
「ん…っ…は、ぁ…ん……椿…もっと、僕に触れて…?不安になんてなる必要ないよ…僕はもう、椿だけのものなんだから…っ…。」
「梓…本当に?どこにも行かない?梓は…俺だけのもの?」
梓の言葉が嬉し過ぎて、ずっと堪えていた涙が次から次へと溢れ出し梓の頬に滴り落ちていく。
「…うん。どこにも行かないよ…。僕は椿だけのものだよ。だから泣かないで?椿が泣いたら、僕も苦しい…。」
梓の瞳から一筋の涙が溢れる。俺はその滴を舌で舐め取ると、梓の存在を確かめるように梓をギュッと抱き締めた。
「…俺、梓の事疑ってたわけじゃないんだ。ただ…梓を取り巻く全てに、嫉妬してたっつーか…ごめん。大人気ないよな…。」
「うん…解るよ。僕だって、嫉妬しないわけじゃないから。椿が他のキョーダイに話しかけるだけでも、寂しいなって想ったりするよ。」
「梓も…?そっか…お互いに嫉妬してたなんて、やっぱり俺達、似てるんだねー?へへっ、そう考えると何か元気出たかも。でももっと元気出すために、続き…してもいい?」
梓の胸に指を這わせながら耳元で問い掛けると、梓は身体をびくんと揺らし濡れた瞳で俺を見つめた。
「…っ…そんなの、訊かなくてもいいのに…僕が椿を拒むなんてこと、ありえないんだから…。」
梓の掠れた甘い声、濡れて鈍く光る唇、熱を帯びた視線…そのどれもが俺の興奮を昂らせていく。
乳輪を指でなぞるように弄りながら、胸の突起に舌を這わせると梓自身はゆっくりと固く張り詰めていく。
「梓の、今日はまだ触れてもいないのに、もうこんなに固くなって震えてる…そんなに俺とシたかった?」
梓自身に指先で触れると、先端から先走りの白濁がとろりと溢れ出し、俺の指に伝う。
梓に見せつけるようにその指を口に含むと、梓は頬を真っ赤に染めそっと唇を開き震える声でねだった。
「……シたかったよ…だから…焦らさないで…早く…気持ち良く、して…?」
「…やっべ、今のおねだりの破壊力半端ねーな…。」
梓の可愛すぎるおねだりに僅かに残っていた理性は完全に崩壊し、俺は梓の昂りを口に含むと舌と唇を遣い丹念に舐め廻していく。
根本に手を添え、強弱をつけて上下に扱きながら先端の大きい部分を念入りに舐めていくと梓の唇から悩ましい嬌声が漏れていく。
「んぁっ…ひっぁっ…あ、ぁっ…んぁ…!ぃ、あっ…は、ぁ…ん…っ!つば、き…ぁっあ…っ!」
「…気持ち良い?梓…梓の、かなりヒクヒクしてる…かーいい…ここも結構、反応してる…。」
梓自身を左手で扱きながらもう片方の手で梓のヒクヒクと震えている秘部に指を滑り込ませると、梓は切なげに眉を下げながら俺の首に両腕を巻き付けてくる。
「ひぁっ!ぁ、あっ…も、っと…もっと奥まで、弄って…っ…!」
「っ…今日の梓、いつもより積極的なんだね?かーいい…指だけじゃ足りないだろ?どうしてほしいか言ってよ、梓…。」
第二関節まで指を押し込み前立腺辺りを執拗に擦っていると、梓の腰が徐々に淫らに揺れ始める。
「あっぁ…!ひ、ぁっ…も、だ、め…っ…イッちゃ…う、ぁひっ…!あ、あぁぁっ…っ…――ッ!」
前と後ろ両方への刺激に耐え切れなくなったのか、梓は身体を大きく跳ね上がらせると俺の手のひらに熱い欲を迸らせた。
「梓のイク顔、たまんないんだけど……梓、もう挿れても大丈夫?こんだけ解れてるし…いいよな…?俺、もう我慢できない…梓を抱きたいよ…。」
まだ少し息が乱れている梓の両脚をそっと開かせると、梓は力なく頷き誘うような視線を俺に向けた。
「ん…大丈夫…椿になら、少しくらい痛くされたって構わないよ…だから、我慢なんてしないで…早く椿を、感じさせて…?」
「梓…好きだよ…梓だけしか、俺の中の特別にはなれないんだ…だから、ずっと隣で笑ってて…ずっとだよ…?」
梓の全てが愛おしくて堪らなくて、このままずっと離したくないと、そんなありふれた願いが心の奥に生まれていく。
俺は梓をギュッと抱き寄せると充分に解れた梓の秘部に熱い欲の塊を宛がいゆっくりと捩り込んでいく。
全部入ると、どちらからともなく唇を重ね合った。
舌を絡める度、梓の中が俺自身を締め付ける感覚が堪らなく気持ち良くて、俺は律動の最中何度も梓の唇を塞いだ。
「んっ…つば、き…ぁっあっ…!ひぁっ…!ん、は…ぁ、ん…ぃ、あっ!好き…椿が大好き…っ!あ…ぁっ…んっん…!」
「梓…っ…あずさ…俺も、梓が大好きだよ…世界でたった一人…梓の事だけを愛してる…っ!」
もっと深く繋がりたくて、梓の腰をグッと引き寄せ強く突き上げると梓は背中をしならせ切なげな嬌声を上げた。
最奥を何度か擦り上げると、梓は身体をびくんと震わせ自身から熱い欲を放ち、俺にしがみつくように抱き付く。
梓が達した数秒後に俺も梓の中に熱い欲の証を注ぎ込むと、梓の身体を強く抱き締めた。
耳元で何度も「愛してる」と囁くと、梓は幸せそうな表情で笑ってくれた。
好きなんて言葉じゃ言い表せられないくらい、俺は梓の事が好きだよ。
不安になる事もあるけれど、その度にいつも梓が俺に幸せを教えてくれる。
大切なのは、二人で寄り添い合っていく事だと教えてくれる。
そうやって、梓と二人で愛を知っていけたらいいなと…俺は、そう思うよ。
「椿…好きだよ…。ずっと傍に居てね…。」
「当たり前じゃんか…俺だって梓の事、大好きなんだから…絶対に離れないよ…絶対に…。」
幸せはいつも君が教えてくれる
(君が笑っていてくれれば、俺はいつだって幸せでいられるんだ)
end.
一週間ぶりの更新になりますね。少しスランプ気味ですが、最愛CPの椿梓なので何とか完成まで漕ぎつきました。
何だろう、不安で落ち込む椿を梓が優しく包み込む…的な話を書きたかったんです。
75%くらいはイメージ通りに書けたので満足してます(自己満ですが)
読んで下さりありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
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