祈織×昴 R18
いつも壊れそうな笑顔で笑う祈織を、俺が守ってやりたい…。
そう思っていたのに、いつの間にか俺の方が支えられている。
祈織の優しい愛に、守られている。
祈織に触れられる度、愛を伝えられる度
愛しくて、温かくて、幸せで…
いつの間にか、心の中は祈織でいっぱいになってる。
祈織に、好きだと言われたあの日から
俺の心は、ずっと祈織に囚われているよ…――。
「昴兄さん、今日はもう寝るの?」
夕食の後、リビングでまったりしていた俺に祈織が声をかけてきた。
「いや、明日は日曜だから朝のロードワークも少し遅めに行くし…少しは夜更かしできるよ。」
隣に座る祈織の髪を優しく撫でながら答えると、祈織は少し頬を赤らめながら耳元で囁くように呟いた。
「…じゃあ…昴兄さんの部屋に行っても良い?久しぶりに…昴兄さんを感じたいな…。」
祈織の甘えるような声に、俺は身体中が熱くなるのを感じ小さく身を捩らせると祈織の手を握り立ち上がった。
「…じゃ、じゃあ…もう行くか。時間勿体ないし…なるべく長く一緒に過ごしたいだろ?」
「……ふふっ。昴兄さん、顔真っ赤。可愛いなあ……早く昴兄さんに触れたいよ。」
目を細めて儚げに笑う祈織の笑顔に、俺は思わず見惚れてしまった。
エレベーターに乗り込むと同時に祈織にキスをされた。
「んっ…んん、ふ…ぁ…い、おり…。」
ほんの10秒くらいだったけれど、絡んだ舌の熱さに俺の下半身は熱を持ってしまう。
「…ふふっ…昴兄さん、今…すごく、エッチな表情をしているよ…?キス…気持ち良かった?」
「…っ…そ、そんなの…祈織としてるんだから、気持ち良くない訳ないだろ…っ!ほら、いいから早く部屋に上がれよ…。」
「…うん、ごめんね?昴兄さんの口から聴きたかったから…お邪魔します。」
部屋に上がると、後ろから抱き付いてくる祈織の腕が少しだけ震えている事に気付き、俺は胸が締め付けられるのを感じた。
「…祈織?大丈夫か…?震えてる…。」
「…僕…不安なんだ…昴兄さんは、僕が居なくても…平気なんじゃないかって…。」
顔は見えないけれど、祈織が泣いているように感じて、俺は思わず祈織の腕を解いて祈織の方に向き直った。
俯く祈織の頬にそっと手を伸ばすと、手のひらに唇を寄せてくる祈織が愛おしくて、俺の胸は震えた。
「…俺は口下手だから、上手くは気持ちを伝えられないけど…俺は祈織が好きだよ。祈織の事だけ見てるよ…だから、そんな事言わないで…もっと…俺に触れて…?」
「…っ…昴兄さん…。そんな事を言われたら…優しくできる自信、なくなっちゃうよ…。」
暗く不安に満ちた瞳で見つめてくる祈織を、俺は心の底から愛おしいと思った。
「いいよ…祈織になら、酷くされたって…構わない……。」
「…昴兄さん…!」
俺の方から唇を重ねると、そのままベッドへと倒れ込んだ。
首筋に噛み付くように吸い付かれると、甘い声が俺の唇から漏れ出す。
「あ…っ!いお、り………。」
鎖骨に唇を寄せながら、俺の服を器用に脱がせていく祈織に、俺は思わずドキッとしてしまった。
祈織の指が乳輪をなぞるように撫でる。尖ってきた乳首に舌が這わされると、俺は思わず涙目で祈織を見つめた。
「…昴兄さんがそんな瞳で見るから…僕、興奮しちゃったよ…?ほら…分かる?」
「あ……祈織の、すごく…固くなってる…。」
祈織に腕を掴まれ、そのまま祈織自身に下着越しに触れさせられる。
祈織自身は既に固く膨張しきっていて、よく見ると下着に薄っすらと染みもできている。
俺は咄嗟に起き上がると、祈織を押し倒し固くなっている祈織自身の上に腰を下ろした。
「昴兄さん……突然、騎乗位だなんて大胆だね…?」
「ごめん…でも、もう我慢できなくて…俺も、すげえ興奮してるから…。」
下着越しからでも結構気持ち良くて、俺は思わず腰を揺らしてしまう。
「…っ…何だか、今日の昴兄さん…すごく、淫乱なんだね…可愛い…。」
そう呟くように言うと、祈織は下着の隙間から自身を取り出した。
「ぁっ…!祈織…っ…。」
祈織自身が俺の秘部を何度も掠めるけれど、惜しい所で入らない。
「昴兄さんが自分で挿れて?僕、ここからだと、良く見えないから…できるよね?」
俺は小さく頷き、尻の割れ目を思いきり引っ張ると祈織自身の上にゆっくりと腰を下ろしていく。
秘部に祈織自身が当たったのと同時に、祈織の両腕が俺の腰を掴みズンッという衝撃と共に祈織が俺の中に挿入ってきた。
「あぁっ!んぁっ、は、ぁっ…あっ…!ん、ぁっ…!祈織…っ!」
「…っ…僕、今日…昴兄さんの触ってない筈なのに…昴兄さんの…ヒクヒク震えて、いやらしい蜜を溢してる…そんなに気持ち良い?騎乗位…。」
最奥まで貫かれる度、頭が真っ白になりそうな程感じてしまい、俺は半ば無意識にコクコクと頷く。
「んっ…は、ぁっ!ぃ、あっ…!何か、いつもと違う感じがして…興奮する…もっと、激しくされたい…っ…ん、あっ…!」
祈織自身が、俺の中で少し質量を増したのが解り、俺は思わず祈織を見つめた。
祈織は頬を赤らめ、濡れた瞳で俺を切なげに見つめ返してきた。
「…昴兄さん…っ…僕、もう…っ…出る…っぅ……っっ…!」
「んぁっ…!あ、ぁっ…イクッ…ん、ぁっ…っ…あぁぁっ…っ―――ッ!」
祈織の欲望の証を最奥に感じると、その刺激で俺の興奮も最高潮に達し、俺は祈織の胸の上に熱い欲を放った。
その白濁を舌で舐め取ると、祈織は小さく身を捩らせて熱い視線を俺に向けてくる。
祈織のその熱い視線で、祈織がまだ興奮している事に気付いた俺は、誘うように自らの欲の塊に指を這わせた。
「…祈織…もっと、していいよ?俺…祈織に触って欲しい…俺の…ここ…。」
「…っ…昴兄さん…今日は、積極的なんだね…すごく、そそられるよ…。」
祈織の指が俺自身に這わされると、俺は瞳を潤ませ祈織を見つめた。
俺自身を上下に扱きながら、祈織の放った白濁で濡れている秘部に舌を這わせてくる祈織に、俺の身体は大きく跳ね上がった。
二箇所同時に与えられる快感に、俺の瞳からは大粒の涙が溢れ出す。
「んぁっ…あ、ぁっ…!ひ、ぁっ…いお、り…っ!は、ぁ…んっ…ぁ……っ!」
「昴兄さん……そんな風にいやらしく乱れるのは…僕の前だけにしてね…?僕は結構、嫉妬深いんだから…。」
祈織は小さな声で呟くように言うと、俺の両脚を限界まで開かせ、俺の濡れてヒクヒクと蠢いている秘部に指を一気に3本挿れてグチュグチュと掻き回してきた。
「んっ…あ、は…ぁ、んっ…!祈織…っ…指じゃ、足りない…祈織の、挿れて…?」
先程の行為によって十分に解れていたため、指だけでは物足りなく感じてしまい俺は切なげに眉を下げねだった。
「…僕の…何が欲しいの?ちゃんと教えて…僕は、昴兄さんの何処に、何を挿れればいいの…?」
「!……祈織の…熱くて固くなってるの…俺のお尻の穴に、挿れて…?」
恥ずかしいのを必死で我慢しながら祈織に懇願すると、ようやく祈織が俺の中に挿入ってきてくれた。
「っ…昴兄さんの中…温かくて、気持ち良い…ずっと繋がっていたいな…。」
そう言って儚げに笑う祈織の笑顔があまりにも綺麗で、俺は気付くと祈織を抱き寄せて唇を塞いでいた。
「ん…っふ、ぅ…ん…っ…は、ぁ…祈織…俺、ずっとお前の傍に居るからな…だから、祈織も…離れていったりするなよ…?」
「…っ…うん…僕も…ずっと、ずっと…昴兄さんの傍に居る…絶対、離れないよ…昴兄さんの事だけを…苦しいくらいに、愛しているから…。」
激しい律動の最中、祈織はずっと俺の手を握ってくれていて…そんな些細な事が、とても嬉しかった。
「んっ…は、ぁっ…あ………っ!ん、ぁっ……!も、イッちゃう…祈織…っ!」
「うん…っ…僕、も…そろそろ限界…っ…昴兄さん、一緒に…っ…。」
より一層激しく突き上げられると、俺は身体をビクビクっと跳ねさせ自身から熱い欲を放ち、そのまま祈織の胸に倒れ込むように抱き付いた。
祈織もほぼ同時に達し、俺の中に欲望の証を注ぎ込むと俺の身体を力いっぱい抱き締めてくれた。
「祈織…寝ちゃった?」
隣で目を瞑っている祈織の頬にそっと手を伸ばすと、祈織はゆっくりと瞼を開けて優しい瞳で俺を見つめた。
「昴兄さんって、意外と甘えんぼさんだよね…こんなにぴったりくっつかれたら、僕…理性が飛んじゃいそうになるよ…。」
「…だって…祈織の体温、心地好いから…祈織が嫌なら離れる…。」
「だめだよ、僕から離れるなんて許さないよ。嫌なんかじゃない…ただ、昴兄さんを愛してるからこそ…大事にしたいなって思うだけ…。」
祈織の優し過ぎる愛が、胸の中に静かに降り積もっていく。
いつの間にか、祈織が隣に居ないと、生きていけないんじゃないかと本気で思ってしまうくらい、祈織の存在はかけがえのないものになってた。
祈織の傍に居るだけで、胸には幸せな気持ちが生まれる。
祈織に触れられるだけで、涙が出る程嬉しくなる。
「愛してるよ…祈織。ずっと、一緒に居よう…。」
「僕も愛してる…。ずっと…昴兄さんと、一緒に居る…。」
永遠の愛を誓うかのように、俺達は何度も何度も啄むようなキスを交わした。
祈織を愛おしく想う気持ちだけは、何があっても変わらない。
祈織の手をギュッと握り締めると、俺はそっと瞼を閉じた。
明日も、祈織の隣で笑っていられますように…と、願いながら…――。
愛は静かに降り積もる
(そして、また少し幸せな痛みが胸の中に広がっていく)
end.
海嶺様、シーマ様、木葉様からのリクで、祈織×昴を書いてみました。更新が遅くなってしまってすみません。
騎乗位させたかっただけなので薄っぺらい内容になってしまいました。二回もしてるのに文字数少ないし…精進します。
海嶺様、シーマ様、木葉様、リクエストありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
素敵なお題は夢見月*様(PC専用)よりお借り致しました。ありがとうございました。
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