棗×梓 R18　　　



どうしたら、棗を僕だけのものにできるのかな。

僕の世界は、もうずっと前から

棗で埋め尽くされているというのに。

ねえ…棗？

棗は、僕から離れていても生きていけるの…？


ある日の夜…。

僕は棗のマンションに向かい歩いていた。

｢…梓？何してんだ、こんな時間に。｣

僕は棗の声にビクッと肩を震わせると、ゆっくりと振り向いた。

そこには、驚いた表情をした棗の姿があって…僕の胸は締め付けられた。

｢棗に…どうしても会いたくて。…迷惑だったかな？｣

瞳を潤ませ見つめると、棗は困ったような表情で微笑うと僕の髪を撫でてきた。

｢そんな事、一言も言ってないだろ。俺も梓に会いたかったから、嬉しいよ。｣

｢僕…棗ともっと一緒に居たいよ…。｣

外だということも気にせず、僕は棗に抱き付いた。

棗は何も言わずに強く抱き返してくれた。

｢……梓。もう遅いから、泊まってけよ。というか…そのつもりだったんだろ？｣

｢うん……今夜は、ずっと二人きり、だね？｣

｢ああ…そうだな。梓とずっと一緒…テンション上がるな、何か。｣

棗の手をギュッと握ると、棗は優しい笑顔を浮かべながら握り返してくれた。



部屋の中に入るなり、唇を塞がれた。

ぬるりと入り込んでくる熱い舌の感触に、下半身に熱が集まっていくのが解り僕は小さく身を捩らせた。

｢ん、ん…っ…ふ、ぁ…は、ぁ…っ…棗…。｣

｢梓…。キスだけで感じてるのか？ココ、膨らんでるけど。｣

棗の手が僕の股間を弄る。擦るように撫でられると、思わず甘い声が漏れた。

｢ぁん…！だ、って…棗、キス上手いんだもん……感じちゃう…。｣

｢梓…可愛い。俺も梓の触ってたら、興奮してきたかも…触ってみる？｣

棗の股間に強引に触らされると、そこはもうビクビクと脈打っていて、とても固くて…僕は赤面してしまった。

｢棗の…脈打ってる…舐めてもいい？｣

｢…梓がしたいなら、いいよ。俺も舐めて欲しいし。｣

棗の答えを聴くと、僕は棗の履いているジーンズのジッパーを降ろし、下着の中から棗自身を取り出し裏筋に舌を這わせ舐め始めた。

全体を舌を遣い舐めた後、根元まで口に含みじゅぽじゅぽと卑猥な水音を立て口を上下させると、棗は喉を仰け反らせ声にならない声を上げていた。

｢んっ…ふ、ぅ……気持ち良い？棗……。｣

棗自身に舌を這わせたまま、目線だけを棗に向け問い掛けると、棗はビクビクっと身体を震わせ僕の顔目掛けてその精を放った。

｢っっ…！は、ぁ…っ…あず、さ…大丈夫か？……梓の綺麗な顔が、俺の精液だらけに…たまんねえな…。｣

｢も、もう…！棗はいつからそんなオジさんみたいなこと言うようになったの？｣

｢好きな人が自分のモノを舐めながら"気持ち良い？"なんて言ってたら、誰だって興奮して同じことを言うと思うぞ？｣

僕は顔中についてしまった棗の精液を指で掬い取ると、自ら脚を開き秘部に塗りたくり誘うように棗を見つめた。

｢…僕に、棗をちょうだい…？もっともっと、棗を感じたいんだ…。｣

｢…っ！…梓……エロ過ぎ…。そそられる…。｣

僕自身は、直接触られてもいないのにヒクヒクと震えながら半透明な滴が溢れていて、棗はそんな僕自身をやんわりと握ると僕の秘部に自身を宛がい挿入してきた。

｢あぁっ…！はぁ、んっんっ…！んぁっ…ぃ、あっ！なつめ…っ！す、きっ…！大好きっ…ぁんっ…や、ぁ…ん、は、ぁっ…！｣

｢っ…梓…っ！梓の中…熱くて、狭くて…癖になりそうだよ…ずっと繋がっていたいくらいだ…っ…。梓…愛してる…！｣

耳元にかかる棗の熱い息と、自身を扱かれながら繰り返し与えられる快感に頭の芯から溶けてしまいそうな感覚が僕を襲った。

｢んぁ、あ…っ！はぁ、ん…っ…あっ…ぁ、棗…も、出ちゃうっ……ぁ、あっ…っ…あぁっ…―――ッ！｣

｢っっ…梓…！俺も…そろそろ…っっ…！｣

棗にしがみつきながら自身から熱い欲を放つと、僕らはほぼ同時に絶頂に達した…―――。




｢ねえ…棗。｣

棗の胸に頬を寄せると、棗は僕の髪を優しく撫でてくれた。

｢ん？どうした？梓。｣

｢僕のこと…ずっと好きで居てくれる？｣

思ったよりもずっと震えた声で訊くと、棗は切なげな表情で僕を抱き寄せて額にキスをくれた。

｢…当たり前だろ。俺だって梓のこと、狂おしい程愛しているんだから。｣

｢……うん。僕も、棗のこと…世界で一番、愛してる。｣

棗の愛を信じていないわけじゃないんだ

ただ、棗に愛されれば愛されるほど、失う事を恐れてしまう

この胸に渦巻く不安は、棗じゃなきゃ拭い去れないんだ

だから、ずっと…僕だけを愛していてください…―――。

戸惑いながら口づけて
(もう、君以外は愛せそうにないんだ)

end.



自分だけが依存していると思い悩む梓、でも本当は棗も梓を狂おしい程愛しているがテーマ。ラブラブ目指しました。
最近短いのしか書けないから、もう開き直ってちょっとくらい短くてもメインにアップしようと思います。
マイナー過ぎたり、暗すぎたり、1000文字行かないものはネタ帳にアップしますね。
リクエスト消化できてなくてすみません。前にも言いましたが、スランプ…です。
なるべく何か更新できるように頑張っているつもりなので、宜しければこれからもお付き合いくださいませ。

素敵なお題はRuca様(PC専用)よりお借り致しました。ありがとうございました。



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