祈織×琉生 R18 りるぷりっ様リク
「………今日は、満月か…。」
カーテンをそっと開いて、銀色に輝く月を見上げる。
僕は昔から、夜空を眺めるのが好きだった。
心が静まっていく…そんな気がするから。
でもね……琉生兄さんを好きになってから…
どうしてだろうね…?
夜空を見上げる度、琉生兄さんの事ばかりが頭に浮かんで…
無性に…ムシャクシャしてしまうんだよ…―――。
いつものように家族全員で夕食を取った後のこと…。
「…祈織くん。何だか、顔色…良くないよ。具合でも、悪い…?」
「…僕の体調が悪いと、琉生兄さんに何か不都合でもあるの?」
一瞬にしてその場の空気が凍り付いたのを肌で感じると、僕は脅えた瞳をしている琉生兄さんを一瞥し、リビングを出た。
部屋に戻っても、なかなか勉強に身が入らず、僕は早めに横になろうとベッドに入ろうとした。
きっと…琉生兄さんは、ただ心配してくれただけ。
そう、頭では解っているのに、口を吐いて出るのは冷たい言葉ばかり…。
好きな人に優しくなんかできない…だって、いつかは僕の傍から離れて行ってしまうに決まっているから。
いつか離れて行ってしまうのなら、最初から関わらないで欲しいと思ってしまう僕は…やっぱり、冷たいのかな…?
本当の僕を見せるのが怖くて…いつの間にか素の自分で皆と接する事ができなくなっていたんだ。
でも…琉生兄さんだけは違っていた。琉生兄さんだけは……本当の僕を、見ようとしてくれている気がしているから…。
その時、チャイムが鳴った気がして、僕は気怠い身体を起こして扉を開けた。
「……あの…祈織くん…さっきは、ごめんなさい…。何でもするから……許してくれるかな…?」
琉生兄さんの言葉を訊くと、僕の頭にいい考えが浮かんだ。悪者にならずに、お互いに愉しめる最高の遊びを思いついたんだ…。
「……とりあえず、中に入って?」
「うん……お邪魔します…。」
「…祈織くん…?どうして…服、脱いでるの…?暑いの?」
「何でもする…って、琉生兄さん、言ったよね?」
僕は上半身裸になると、琉生兄さんを床に押し倒し、そのまま跨った。
「…祈織くん…っ…僕…そんなつもりじゃ…ぁっ…なに、するの…!?…それ、何…?」
僕は琉生兄さんが身に纏っている服を乱暴に剥ぎ全裸にさせると、机の引き出しからあるものを取り出し、琉生兄さんに見せた。
「…これは催淫剤と言ってね…塗り薬タイプの媚薬だよ。まぁ…簡単に言うと、性欲を増進させる薬ってところかな。これ、まだ使った事ないから…琉生兄さんで試させてよ。」
「……媚薬って……祈織くんは…僕と、セックスしたい…ってこと…?」
「…勘違いしないで。琉生兄さんが、何でもするって言うから…付き合ってあげてるだけだよ。」
冷たい視線で言うと、琉生兄さんは大人しくなった。僕は小さく息を吐くと、催淫剤を中指に適量取ると、琉生兄さんのまだ渇いている秘部に擦り込むように塗りたくった。
「んぁっ……!ゃ…冷たいのに、なんか………変な、感じ…する…っ…。」
まだ触れても居ないのに、琉生兄さんの乳首はぷっくりと腫れ上がり、自身は瞬く間に勃起していく様子はすごく興味深かった。
「へえ…結構効き目、速いみたいだね。ねえ…僕をその気にさせてみて?」
耳元で囁くと、琉生兄さんは身体をびくびくっと跳ねさせ、自身から半透明な滴を大量に放出し、ぐったりと床に寝転がった。
「はぁ…っ…はぁっ…は、ぁ………いお、りくん…僕……どうしたらいいの…っ?」
潤んだ瞳で見上げられ、僕は思わず息を呑んだ。月明かりに照らされた琉生兄さんのしなやかな肢体は、素直に綺麗だと思えたから。
「…そうだな……じゃあ、僕のを元気にしてよ。このままじゃ琉生兄さんの中に挿れても刺激が足りないだろうから…。」
琉生兄さんの口に自分の熱く昂ぶったものを押し込むと、琉生兄さんは苦しそうな表情をしながらも、舌を遣い一生懸命舐めてくれた。
「……んっ…んっ…ふ、ぁ…っ……祈織くん……気持ち良い…?」
「んっ…う、ん……気持ち良いよ…っ…。もう…イキそうかもしれないな…。ん…っく……ッッ!」
いつの間にか口を離し舌先だけで僕自身を刺激してくる琉生兄さんに、僕は堪らなく感じてしまい、琉生兄さんの顔めがけて欲の証を放った。
「ん……僕の口の中に…出してくれても、良かったのに……ねえ、祈織くん…僕…祈織くんの力になりたいな…。全部教えてなんて言わない。でも…これだけは憶えていて。僕は……ずっと、祈織くんの傍に居るよ。」
琉生兄さんの優しい言葉に、僕は言葉を失った。この人は……僕にこんな酷い事をされているのに、それでもまだ……僕の事を大切に想ってくれるの…?
僕は、込み上げてくる涙を堪える事が出来ず、琉生兄さんの胸に崩れ落ちた。そして…気付いたらこんな事を口走っていた。
「……信じても、いいの…?僕の傍から離れないって…約束、してくれる…?僕は…好きな人に……こんな酷い事を平気でしてしまうくらい…ちっぽけな人間なんだよ?それでも…琉生兄さんは、僕の事を見捨てないで居てくれるの…?」
涙目で琉生兄さんを見つめると、琉生兄さんは僕の唇に自分の唇を重ね、啄むようなキスをくれた。
初めてする琉生兄さんとのキスに、僕は身体が熱くなるのを感じた。
「…僕は…そのままの祈織くんに、愛されたいと思う。だから…今日、祈織くんとエッチな事できて…嬉しい。本当の祈織くんを…見られた気がする。見捨てたり、しない。だって、僕は…こんなに、祈織くんの事が好きだから…っ…。」
「……じゃあ……僕と、最後までしてくれる?僕は…琉生兄さんと、繋がりたい…一つになりたいんだ…。」
真剣な表情で琉生兄さんを見つめると、琉生兄さんは頬を赤らめながら嬉しそうに頷いた。
琉生兄さんの秘部に触れると、そこは既にぐちゅぐちゅに濡れてヒクヒクといやらしく蠢いている。
まるで、僕を誘うかのような卑猥な動きに、僕は引き寄せられるように舌を這わせていた。
ぴちゃ…っと舐めると、琉生兄さんは艶めかしい嬌声を上げ、脚をガクガクと震わせた。
「…ぁあ…!んぁ、は、ぁ…んん…っ…い、おりく…早く…ちょうだい…?もう、限界。待てない…。」
「…うん、ごめんね。ちょっと焦らしてみたくなって。今、あげるから…力抜いててね…。」
琉生兄さんのトロトロになった秘部に自分の固く膨張しきった自身を宛がうと、一気に挿入し、最奥まで突き上げた。
「あっぁ…!ん、ぁっ!ひぁっ…んぁっ、はぁっ…ん、ぁ…っ…もっと、激しく、して…ぁひっ…!んぁ、はっぁ…!」
「琉生兄さんの中…僕のに吸い付いてくる…っ…すごく…気持ち良いよ…ずっとこうしていたいな…っ…!」
繰り返される律動の中、琉生兄さんが少しだけ微笑んだような気がして、僕はなぜか切ない気持ちになった。
最奥を何回か突き上げると、琉生兄さんは自身から熱い精を迸らせ、ぐったりと床に倒れ込んだ。
数秒後、僕も琉生兄さんの中に欲望の証を注ぎ込むと、床に横たわっている琉生兄さんをそっと抱き上げ、ベッドにそっと寝かせた。
「…祈織くん……あの薬、一体誰に使おうとしていたの…?」
僕の胸に頬を寄せながら、上目遣いで訊いてくる琉生兄さんが可愛くて、僕は思わず笑ってしまった。
「ふふっ…。そんなの、琉生兄さんに使うために持っていたに決まってるじゃない。僕は…琉生兄さんの事をずっと想っていたからね…。」
「…本当に?ふふっ…嬉しいな…。僕も…祈織くんに、ずっと片想い、してた…。僕…祈織くんの事…もっと知りたい。身体だけじゃなくて…祈織くんの、心の中が、見たいよ…。」
「……本当の、僕…か。そうだな……今すぐは言えないけど……でも、きっといつか…見せられる日が来ると思う。琉生兄さんが…僕の傍に、ずっと居てくれるなら、きっと。」
琉生兄さんの綺麗な髪を指に絡めながら言うと、琉生兄さんは少し寂しそうにしながらも、微笑んでくれた。
「……うん。だったら、毎日…祈織くんの部屋に通わないとだめだね?勉強の妨げにならないか、ちょっとだけ心配だけど…。」
「それだったら気にしなくていいよ。琉生兄さんが来てくれないと、きっと何にも手につかないから。…けど、毎日二人きりだなんて…我慢できるのか心配だな。」
今はまだ、本当の僕を見せるのは怖いけど
でも、いつか…きっと、いつか。
本当の僕で、君を愛したい…今は素直にそう思うんだ。
もし、その時が来たら…きっと、笑顔で僕を受け入れてね。
本当の僕で、愛してると伝えられる日が来るまで、傍に居る事で愛を届けていくから…―――。
いつか、本当の僕を
(臆病で屈折している僕でも、君は笑って好きと言ってくれるのかな)
end.
りるぷりっ様よりリクを頂いていたヤンデレ祈織が琉生に媚薬プレイのお話、ようやく完成致しました。大変お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。こんな感じで良かったのでしょうか?祈織は未プレイなので、全て想像です。少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。リクエストありがとうございました!
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