椿×梓 R18
幼い頃から、いつも、どんな時でも、椿は僕の隣に居た。
それを望んでいたわけじゃなくて、それが自然だったんだ。
でも、気付いたら…こんなにも椿の事を愛しいと思うようになってた…。
椿が僕の隣に居ないなんて、耐えられないくらい、椿に溺れている。
椿が僕をこの業界に誘ってくれていなかったら…。
今頃、僕と椿はこんなに一緒に過ごしていなかったかもしれない。
だから、僕なりに声優の仕事には本気で向き合っていくつもりでいるけど…。
ねえ…椿。椿は…僕が声優になっていなくても、僕を好きになってくれた…?
それがずっと心のどこかで引っかかって、解せなくて…。
すごく、苦しいんだ…―――。
「ねえ、椿…。椿は、僕の事、好き?」
「んー?どしたの、梓。俺はいつだって梓に夢中だよー?」
僕が真剣に訊いても、椿はさっきから台本に目を向けたままで。
…もう少し、構ってくれたっていいのに…。
僕、欲張り過ぎなのかな。
休みの日くらい、椿の愛を感じたい…椿自身を感じたい。
そう思ってしまうのは、僕の我儘なのかな…?
「…僕……椿が欲しいよ…。」
僕は甘えるような声で呟くと、椿の手に自分の手を重ねた。
「……梓…そんな可愛いコト言われたら…集中出来なくなるんだけど…梓に触れたくなってきちゃった…。」
「…触れて…?僕も…椿に触れたいから…。」
「……梓…好きだよ…。」
椿は読んでいた台本を閉じテーブルの上に置くと、僕の唇を塞いだ。
咥内の唾液を全部飲まれてしまうんじゃないかと思うくらい、椿の舌が僕の咥内を舐め廻す。
その度に身体中がゾクゾクして、堪らなく気持ち良くて…僕は涙目になりながら夢中で椿の舌を追った。
久しぶりのキスに興奮してしまった僕は、身を捩らせ甘い声を漏らした。
「んっ…んん…ふ、ぁ…ん…っ…つば、き…。」
「…なあ、梓?」
名残惜しげに唇が離れたかと思うと、椿が熱っぽい視線で僕を見ている事に気付き、僕は胸が高鳴るのを感じた。
「…どうしたの…?椿…?」
「さっき…俺に触れたいって言ってたけどさ。梓は俺のどこに触れたいの?」
「……そ、そんなの……恥ずかしくて言えないよ…。」
「…なんで?俺と梓しか居ないんだから、恥ずかしくなんかないだろ?ね…教えて?」
耳たぶをぴちゃ…っと舐められ、身体に力が入らなくなっていくのを感じ僕は諦めたように椿の股間に触れた。
椿自身は服の上からでもはっきりと分かるくらいに固く膨張していて、僕は思わず目を見開き椿を見つめた。
「…椿の…もうこんなに固く…?」
「ん…っ…ずっと梓に触れてなかったせいで、欲求不満気味なんだよねー。梓、満たしてくれる?」
「……うん…気持ち良くしてあげる。」
僕は椿の前に移動すると、そっと椿の着ている服を脱がしていく。
椿の均整のとれた身体に見惚れながら、僕は椿自身に直に触れやんわりと包み込んだ。
椿の感じている顔がすごくエロくて、もっと椿を気持ち良くしてあげたくて…僕はそっと椿の股間に顔を埋めた。
「ん…っ…は、ぁ…梓……!俺、ヤバイ…かも…っ…んぁっ…!」
全体を口に含み、舌を遣いゆっくりと舐めると、椿は眉間に皺を寄せながら僕の咥内に欲を放った。
「…んくっ……!…椿…そんなに良かった?結構、速かったけど…。」
「梓が舐めてくれてるって思ったら、余計感じちゃってさ…。梓はまだイってないよな?」
「ふふ…嬉しいな。椿が僕の口で感じてくれるなんて。…うん、まだだけど…どうしたの?」
「良かった!じゃあ、俺も口でしてあげるな?俺のがまた大きくならないと、梓と一つになれないからさー。梓のイクとこ見れば、一気に興奮すると思うんだよねっ。」
椿…疲れてる筈なのに、愛情込めて僕を抱こうとしてくれてるんだね。
嬉しい…本当に、嬉しいよ…。
僕が椿にギュッと抱き付くと、椿は不思議そうにしながらも強く抱き締め返してくれた。
「どしたのー?梓。甘えたくなっちゃったのー?もー、かーいいなあ梓は…俺…今すぐ、梓を俺だけの梓にしたいよ…マジ愛してるよ、梓。」
「うん…甘えたいのもあるけど…椿の気持ちが嬉しかったの。疲れているのに、僕を想って抱いてくれてるんだなぁって思って…。僕も…椿を愛してる。椿だけの僕になりたい…。」
「梓……俺、無理なんてしてないよ?梓としたいって心から思ってるって。梓に触れてると、それだけで癒されるし…だから…梓も、もっと…俺を求めてくれていいんだよ…?」
誘うように僕を見つめ、僕自身を口に含む椿に僕は思わず息を呑んだ。
舌を巧みに遣い丹念に舐め廻されると、僕自身からは透明な滴がトロトロと溢れ出し、それが椿の口から溢れて椿の顎に伝う光景から目が離せなくなってしまった。
「んぁっぁっ…!はぁ、ん…っ!あっ、そんなっ…噛んだら、出ちゃ…ぅ、あっ…あ…っ…んぁぁぁっ…―――ッ!」
先端の大きい部分を甘噛みされると、僕は我慢できずに椿の咥内めがけて熱い欲を迸らせ達した。
「ん…っ…へへ、久しぶりだな、梓の精液飲むの♪相変わらず絶品だったよ!」
「も、もう………恥ずかしいから言わないでよ。」
「照れてる梓もかーいい!ちゅーしちゃうぞ、ちゅー!」
「ん…っ、ちょ、椿……ぁ、んん…ふ、ぁ…つば、き…っ…!」
強引に唇を重ねてくる椿に、僕は戸惑いながらも遠慮がちに椿のキスに応えた。
唇を離すと、椿が切なげな表情で僕を見つめているのに気付き、僕はその視線から目を逸らせなくなった。
「……梓…俺…もう、我慢できねーよ…梓と繋がりたい…いい?梓…。」
「…いいよ…?我慢しないで…早く…僕を愛して……?椿…。」
椿の指が僕の秘部に挿入ってくる。体液や先走りなどで濡れて柔らかくなっているそこは、椿の指を3本も飲み込んでいる。
もう片方の手で僕自身を扱いてくる椿に、僕は堪らなく興奮してしまい無意識に脚を大きく開いてしまった。
「…梓、脚開いちゃってどうしたの?そんなに俺のが欲しいの…?」
「は、ぁ…んん…っ…欲しいに決まってるでしょ…?早く…椿の固くておっきいの…僕に頂戴…?」
「…っ…梓…!」
椿は僕の秘部から指を引き抜くと、熱く昂ぶった自身を宛がいずちゅ…っという水音を立てながら僕の中に入ってきた。
「あぁっ…!はぁ、あ、ぁ…んぁっ…!ひ、ぁっ…っ!椿…椿…っ!好き…っ…大好きっ…あっ…んぁ、ぁっ…はぁ、ん…っ!」
「梓…っ…!梓…っ…梓の中が俺のを抱き締めて離してくんねーんだけど…っ!このまま…一つになれたらいいのにな…っ…!」
椿が突然恥ずかしい事を耳元で囁いてくるから、僕は本当に椿自身をきゅうきゅうと締め付けてしまい思わず頬が熱くなった。
「ちょっ…んぁっ、そんな事、囁かれたらっ…僕…イッちゃ、あ、ぁ…っ…あっ…あぁぁんぁ――――……ッ!」
椿の身体にしがみつきながら、身体をびくびくっと震わせ自身から熱い欲を放つと、僕は椿に抱き付きキスをねだった。
その後すぐ、椿も僕の中に欲望の証を注ぎ込むと、僕の後頭部に手を添えキスに応えてくれた。
「んん…っ…梓?どーしたんだよ?もしかして、まだ足りなかった?」
「…うん…まだまだ椿を感じたいけど…我慢する。明日も仕事だしね。…ねえ、椿…?」
「我慢しちゃうんだ?梓ってばマジかーいいなぁ…。ん?どしたの、梓?そんな泣きそうな瞳して…。」
「椿は…僕が声優を目指していなくても…僕を好きになってくれていた…?」
自分で思ったよりもかなり声が震えていて、僕はギュッと目を瞑りながら椿の返事を待った。
「…なんだよ、それ?梓が声優だって、声優じゃなくたって、俺の気持ちは変わんないよ?俺は梓が好きだから、一緒に声優の仕事やりたいって思ったんだ。もし…梓が断っていたって、俺は頑張って梓のために一緒に過ごす時間、作ってたと思うよ?」
「…うん…そうだよね…勝手に不安になって、本当にごめん…っ…。」
「俺は梓が…梓という存在そのものが大切で、愛おしいんだよ。これからも…ありのままの梓で、俺の傍に居て欲しい。愛してる…梓…。」
「…椿…っ…ふ、ぇ…っ…僕…ずっと傍に居るから…これからもずーっと…ありのままの僕を、愛してね?僕も…ありのままの椿を愛していくから…。」
ありのままの僕は、本当は弱虫で臆病で…。
椿よりも、ずっと寂しがり屋だったりする。
だけど格好付かないから、普段は隠していたんだけれど…。
でも、椿にだけは隠さずに弱音とかもどんどん打ち明けてみようと思う。
だって…ありのままの僕で、傍に居て欲しいと言ってくれたから。
椿を愛しいと想っている僕が…ありのままの僕なんだと思うから…――――。
ありのままの僕を好きでいて
(ありのままの僕は、いつだって君だけを求めているんだよ)
end.
椿×梓なんですけど、若干話解り難いかな…どうかな…一応、声優の仕事にも自分の魅力にも自信を失くし、それでも椿が愛おしくて仕方ない梓…を書きたかったんです…!皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
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