椿×侑介 R18

最近のオレはどうもおかしい。

つば兄に意地悪な事を言われたり、からかわれたりする度…ドキドキしてしまう。

オレ…もしかしたら、つば兄に特別な感情でも抱いてんのかな…。

だとしたら、オレ、失恋したようなものじゃねーかよ…。

つば兄は…あず兄しか目に入ってないんだから。

つば兄がオレに構うのは、面白いからって理由だけ。

ただ、それだけだって…解ってる…。

それなのに…どうしてこの心は、こんなにもつば兄を思い浮かべてしまうんだろう…―――。




「…はぁ…。」

「あれあれー?どーしたんだよー、侑介。溜息なんて吐いちゃってさー。…もしかして、恋の悩み?」

「…っ…つ、つば兄には関係ないだろ。…恋なんか…してねえ、よ…。」

オレは目を合わさずに小さな声で話した。声が震えてしまって、目頭が熱くなるのを感じギュッと目を瞑った。

「…侑介…?ホントにどーしたんだよ?なんか、あったのか?俺じゃ…力になれない?」

こんな時に限って、つば兄は真剣な表情でオレの肩をそっと抱いてくる。

「…つば兄…オレ……つば兄の事…好きみたいなんだ…。」

「……え…?侑介…今…何て…?」

「っ…あ…ごめん、今の忘れてくれ…!オレ、もう…部屋行くから…!」

つば兄の声色がいつもより低くなったのを感じると、オレは立ち上がり逃げるようにリビングから飛び出した。


部屋に入った直後にチャイムが鳴り、オレはベッドに入り布団を被り耳を塞いだ。

誰かなんて解りきっている。だけど、オレはドアを開ける事が出来ずにいた。

暫くして、チャイムが鳴り止んだ。と、同時にドアの向こうからつば兄の声が聴こえてきて、オレはそっとベッドから降りてドアの前まで向かった。

「…侑介…今から話す事、聴いててくれるか?…俺……侑介の事…ずっと、可愛いな…俺のものにしたいなって…そう思ってた。この気持ちが何なのか、さっきまでは解らずに居たんだ。」

つば兄はそこで一旦言葉を区切ると、またゆっくりと話し出した。オレは状況が飲み込めなくて、ただ黙ってつば兄の話を聴いていた。

「…でも…さっき、やっと解ったよ。この気持ちは……恋なんだ、って。侑介が気になるのも、侑介を構いたくなるのも、侑介を虐めたくなるのも…侑介をからかいたくなるのも…全部、侑介の事が好きだからなんだって…さっき、そう確信したんだよ。」

つば兄の優しい声に、オレの瞳からは大粒の涙が溢れ落ちる。気付くとオレはドアを開け、つば兄の胸の中に飛び込んでいた。

「…つば兄…っ…信じていいのか…?ホントに…オレの事…っ…。」

涙目で見上げると、つば兄はオレを抱き締めながらオレの部屋に入りドアを閉めると同時にキスをしてきてくれた。

くちゅくちゅという卑猥な音を立てながら、舌を絡められるとオレはつば兄の背中に両腕を廻し目をギュッと瞑った。

「ん、ふ…っ…これで、信じてくれた?俺は侑介が好きだよ…気付くのが遅くて、侑介に沢山辛い想いをさせちゃって…マジでごめんな…?」

つば兄の切なげな表情にドキドキしてしまい、オレはつば兄の胸に顔を埋めながら小さく頷き呟くように言った。

「…つば兄が…好きだって言ってくれて、すげぇ嬉しいから…大目に見てやるよ…。」

「ははっ、生意気な事言って…可愛いからいいけどさ。なぁ、侑介…?このまま、お前の事…俺だけのものにしちゃってもいい…?」

つば兄の息が耳にかかり、オレは身体中の力が抜けていくのを感じて、つば兄の服の裾をキュッと掴んだ。

「んっ…ぁ…っ、構わねぇよ…。オレを…つば、兄…だけの…ものに、して…?」

つば兄の瞳を見つめながら吐息混じりに言うと、つば兄はオレを床に押し倒し、そのまま跨ってきた。

オレの股間につば兄の股間が微かに当たるような体勢になり、オレは恥ずかしくてつば兄を直視する事が出来ずに目を泳がせた。

「…ん?侑介、何で顔赤くしてんの?…あ…。もしかして、俺のと侑介のが服越しに触れ合ってるのが恥ずかしいの?可愛いなーもー…俺、興奮しちゃうっ♪」

「なっ…!解ってんだったら、わざわざ訊くなよ…っ…!ただでさえ、つば兄とこういう事するの、恥ずかしいのに…っ…。」

オレに跨っているつば兄の股間が僅かに膨らんだのが解り、オレは頬を真っ赤にしながらつば兄を見上げた。

つば兄の唇がオレの首筋に触れ、オレの息は乱れ始める。鎖骨に吸い付かれると、甘い痛みが身体中に奔りオレの身体はびくんと震えた。

突如、つば兄の動きが止まる。そして、そっとオレの頬に指先で触れながらつば兄は言った。

「…なぁ、侑介。どうしてほしい?」

「…え…?ど、どうって…?」

濡れた男の瞳で射抜くように見つめられ、オレは身動きが取れなくなる。

「俺にどこを触ってほしい?ちゃんとおねだりできたら、その通りにしてやるよ…?」

「…ぁっ…オレの……熱く固くなってるところ…弄って…気持ち良くして…!…これでいいだろ…!」

オレを誘導するように耳元で囁いてくるつば兄に、オレは頬が真っ赤に染まってゆくのを感じながらも、涙目でつば兄に懇願した。

「んー…期待以上の可愛さだなあ。どうしよ…俺、優しくできる自信ない。侑介、少し強引にしても大丈夫か…?」

切なげな表情を浮かべながら訊いてくるつば兄に、オレは力なく微笑みつば兄の手を握った。

「…構わねぇから…早く、気持ち良くして…?オレ…つば兄が欲しくて、疼いてんだよ…だから…。」

「…っ…侑介…!」

つば兄はオレの乳首を舐めながら右手でオレ自身を弄る。強弱を付けて擦り上げられ、オレの口からは思わず甘い声が漏れ始める。

「んっ…あ、はぅ…っ…ん、や、ぁあっ…んぁ、ぁっ…っ!つばに、い…っ…!」

つば兄の舌がオレ自身をねっとりと舐め出す。オレはつば兄の綺麗な銀色の髪を掴み快感に身を捩らせた。

「…侑介の、もうこんなにヒクヒク震えて…蜜溢してんね?気持ち良い?」

「ぁっ…やっ、そんなの…訊くなよっ…んぁ…っ!」

つば兄がオレ自身を掴んだまま喋り出すから、自身に熱い息がかかりオレは涙目でつば兄を見つめた。

「えー…だって、俺は侑介の口から聴きたいんだもん。なぁ、言ってよ。」

「はぁ…解ったよ……き、き…気持ち良いよ…?」

つば兄がしつこく訊いてくるから、オレは諦めたように溜息を吐くと頬を真っ赤に染めながらつば兄に向かって呟くように言った。

「嬉しー…ありがとな、侑介。もっともーっと気持ち良くしてあげるからな…?」

つば兄の細くて長い指がオレの秘部に入り込んでくる。その熱くてぬるりとした感触に、オレは堪らなく感じてしまう。

「ん、ひゃっ…ぁ、ぅ…んん、あっぁ…んぁっ…!つ、ばに…いっ…変な感じ…する…あっ…んぁっ…!」

「…でも、気持ち良いだろ?侑介のここ…こんなに湿って、ヒクヒク収縮して…俺の指を離さないし。やらしー身体してるね…?可愛いよ…。」

つば兄の言葉にオレは身体中がドクンと脈打つのを感じ、涙を溢しながらつば兄を見上げた。

「…つば兄が…オレをいやらしくさせてんだろ…っ…?」

「侑介…っ。やっべ、マジ可愛いなーおまえ。俺、もう我慢できないかも。…侑介の中に、入ってもいい…?」

つば兄がオレの腰を引き寄せ切なげな表情でオレを見つめてくる。

オレは、小さく頷くとつば兄の首に両腕を廻してつば兄の唇に音を立ててキスをした。

「ん…っ…いいよ…オレも、我慢できないから…来て…?」

つば兄はゴクリと喉を鳴らすと、漸くオレの中に入ってきてくれた。

激しく突き上げられる度、頭が真っ白になるくらい感じて、オレは声を我慢する事も忘れて与えられる快感に身を委ねた。

「っはぁ…っ…侑介っ…侑介ん中…スゲー熱くて…超気持ち良いよ…!侑介…愛してる…っ…。」

「…んぁっひぁ…っ!んぁっ、はぁんっ…ぁ、んんっ…ぃ、あっ…!つば兄…っ…オレも…オレも愛してる…っ…!」

「侑介っ…!そんなに可愛い表情されたら、俺…もうっ…っ!」

最奥を激しく突かれると、オレは身体をびくんびくんと跳ねさせながら白濁を放出し絶頂を迎えた。

つば兄も同じタイミングでオレの中にその精を放ち、絶頂を迎えたようだった。



「…ん…ぁっ…つば、兄……っ…。」

つば兄のが引き抜かれる瞬間、少しだけ感じてしまいオレはぶるっと身体を震わせ甘い声を上げてしまった。

オレの秘部からはつば兄の精液とオレの体液が混ざり合ったものがいやらしく溢れ床に滴り落ちていた。

「…やらしー眺めだな?俺らの愛し合った証が滴ってる光景。暫くこの光景だけで抜けるかも。」

つば兄がオレを抱き締めながら恥ずかしい事を言うから、オレは何も言えなくなってつば兄の胸に頬を寄せた。

「…お…オレが居るんだから、一人でする必要ないだろ?したくなったらオレのところに来て…オレはいつでも受け止めるから。」

「…うん、侑介がそう言ってくれるなら、そうしよっかな。侑介…ベッドで寝よ?ここじゃ身体痛いだろ?つーか、こんなトコで襲っちゃってごめんな…?」

つば兄に抱き抱えられ、ベッドに寝かされる。その隣につば兄が入ってきて、抱き締められながら眠りに就いた。


つば兄だけを感じたくて、つば兄の愛だけが欲しくて、つば兄の笑顔だけが見たくて…。

オレの頭の中は、いつの間にかつば兄で埋め尽くされている。

だから…つば兄?いつもオレの傍に居て?離さないで。オレだけを愛していて。

つば兄からの愛だけが欲しいんだ。他の愛なんて、オレには必要ないから…―――。

君からの愛じゃなければ意味がない
(君からの愛がなければ、きっと生きてゆけないから)

end.



言葉責めされて顔を真っ赤にしながら恥ずかしい事を言う侑介のお話。瞬希様よりリクを頂いていたので、書いてみました。気に入って頂けると嬉しいです。リクエストありがとうございました。連続更新が断たれてしまい、申し訳なく思っております。これからも自分のペースで頑張ってまいりますので、宜しくお願い致します。


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