椿×梓 R18
「あれ・・・梓?寝てるの・・・?」
とある日の休日。俺はリビングのソファーで眠る梓を見つけた。
こんな無防備な寝顔を、他の兄弟達に見せたくない――。
そう思った瞬間、俺は梓に怒られる覚悟で梓の身体を揺すっていた。
「梓・・・梓!起きて。」
「・・・ん、んん・・・?椿・・・?・・・どうしたの・・・?」
「ごめん、起こしちゃって。・・・ちょっと俺の部屋に来て?梓と二人きりになりたいから・・・。」
「えっ?ちょ、椿・・・!?」
俺は起きたばかりの梓の腕を強引に掴むと、リビングを出た。
エレベーターの中に入るなり、梓を強く抱き締めて薄い桜色の唇にキスをした。
「ん・・・ぁ・・・、椿・・・?本当にどうしたの?何か、あった?」
戸惑ってる顔も可愛くて、俺はどうにかなってしまいそうになる。
梓が愛しすぎて、もう梓の事しか考えられないよ・・・。
部屋に着くと、俺は梓に思いっきり抱きついてその肩に顔を擦りつけた。
梓の匂いに包まれて落ち着きを取り戻した俺は、そっと梓から離れて小さな声で呟いた。
「梓が、あまりにも無防備な顔で寝てたから・・・俺、他の兄弟達に見せたくなくて・・・気付いたら、梓の事起こしてたんだ・・・。」
「椿・・・こんな事言ったら怒られるかもしれないけど・・・僕、椿にそんな風に想ってもらえて・・・すごく嬉しい・・・。」
梓の白い頬がほんのり赤く色付き、俺はその表情から目が離せなくなった。暫く見詰め合った後、梓の方からキスをしてきてくれた。
重なり合う唇から伝わる梓の体温に、時折唇から漏れる梓の悩ましい声に、俺の下半身は徐々に熱を持ち始める。
「・・・俺さ。・・・何度梓を俺のものにしても、不安なんだ・・・。ちょっと目を離したら、何処かに行っちゃう気がして・・・。」
梓は誰にでも平等に接する。だけど・・・こういう事をするのは、俺とだけだって・・・だから大丈夫だって・・・そういつも自分に言い聞かせてきた。
けど・・・不安はいつの間にか、自分だけの力では拭い去る事はできない程に大きなものになってしまっていた。
「・・・椿。僕は・・・椿のものだよ。だから、何処にも行かない・・・椿の傍に居る事が、僕の幸せなの。だから、もうそんな顔しないで・・・椿だけに、僕の全てをあげるから。」
梓の優しい言葉に、俺の心の奥に降り積もっていた不安が消えていくのが解り、俺は改めて梓の存在の大切さを実感した。
俺の不安は、梓にしか取り除けないんだ・・・梓にしか、俺の心は動かせないんだ・・・。
俺は梓の身体をそっと押し倒すと、梓の服のボタンを一個ずつ外していく。
梓は恥ずかしそうに、でも自分の露になっていく身体を隠す事は一切せず、ただ濡れた瞳で俺を見つめていた。
「梓・・・梓の感じる場所、俺に教えて?」
「・・・っ!そ、そんなの・・・解らないよ・・・。」
梓の透き通った肌に指を滑らせ身体全体を撫でると、梓はびくびくっと身体を震わせ目尻から涙を溢した。
「じゃあ質問変える・・・どこを触って欲しい?・・・梓・・・。」
耳元で囁き耳たぶを甘噛みすると、梓は甘い声を漏らしながら俺の手を握った。
「・・・見れば解るでしょ・・・?どこが反応してるかって事くらい・・・椿の意地悪・・・!」
「・・・だって、俺は梓からねだって欲しいんだもん。ね・・・梓、お願い・・・。」
梓は顔を真っ赤にし目を泳がせると、意を決したような表情で握っていた俺の手を自分の股間へと導くとグッと押し当てた。
「ここ・・・さっきから疼いて仕方ないの・・・椿が何とかしてくれないと、僕・・・どうにかなっちゃいそう・・・。」
熱い視線で見上げられた時には、俺の理性は完全に崩れ去っていた。
「梓・・・可愛すぎ。俺だけにしかそんな顔、見せちゃダメだからな・・・?」
俺は梓自身をやんわりと握り上下に扱きながら梓の濡れ始めた秘部に舌を這わせた。
「んっ・・・ぁっ!ひ、ぁっ・・・んん、はぁ・・・っ・・・つ、ば・・・き・・・っ!好き・・・椿が好き・・・っ」
梓は艶かしい声を上げながら俺を好きだと言って、強く抱き締めてくれた。
それが嬉しくて、梓の全てを愛したくて・・・俺は梓の乳首に触れ軽く摘んだ。
「梓・・・っ!俺も梓が好きだよ・・・世界でたった一人、梓だけを愛してる・・・。」
「ぁっひぁっ!つ、ばき・・・!そんな、3箇所同時に弄られたら・・・僕っ・・・おかしくなっちゃうっっ・・・ぁあっ・・・!」
「俺のせいで梓がおかしくなったら・・・その時は、責任持って俺が一生梓を気持ちよくさせ続けてやるよ・・・。」
梓の秘部が充分に解れたのを確認すると、俺は自分の固く張り詰めている自身を梓の秘部に宛がいゆっくりと腰を沈めていった。
「んぁっ・・・!は、ぁ、ぁんっ・・・はぁっ、ぁ・・・ぃ、あっ!椿・・・椿・・・っ!」
「梓・・・梓っ・・・!ずっと離さないからな・・・っ・・・っく・・・!」
何度も何度も激しく突き上げを繰り返すと、梓は掠れる声で俺の名前を呼んでくれた。
そんな些細な事が、涙が出るくらい嬉しく感じる。
今までもこれからも、梓にだけしか、こんな気持ちになる事はないだろう。
好き過ぎて苦しくて、一秒でも長く触れていたくて、どんな時でも俺だけを見ていてほしいなんて気持ちになるのは・・・。
きっと、梓にだけだから・・・。
情事後――。
疲れている筈なのに、梓は俺が心細いのが解っていたのか、俺が安心するまで俺に語りかけてくれた。
そんな梓の何気ない優しさが、今の俺には心の底から嬉しく感じた。
「椿・・・大好き。ずっとずっと・・・傍に居させてね?」
「梓・・・俺、梓の事・・・ずっとずっと、守るから。だから今は・・・梓に甘えてもいいかな・・・?」
震える手で梓を抱き寄せると、その愛しくて綺麗な黒髪に頬を寄せる。
梓は俺の背中に腕を廻すと、優しく背中を撫でてくれた。
「椿が安心するなら・・・いつでも、何度でも・・・僕に甘えていいからね?僕は椿の支えになりたいから・・・。」
掠れた声で、それでもハッキリと大きな声で俺にくれた言葉は、俺の心に強く響いて・・・俺の瞳からは涙が溢れ出した。
「・・・梓ぁ・・・っ!ありがとう・・・梓はもう充分、俺の支えになってるよ・・・梓と二人なら、どこまでも進んでいける気がする・・・。」
「椿・・・僕も、椿と二人なら・・・どんな困難にも立ち向かっていけるような・・・そんな気がしてるよ。椿・・・愛してる・・・。」
気付くと梓の瞳にも薄っすらと涙が浮かんでいるのが解り、俺はそれを舌で舐め取ると梓の目尻にキスを落とした。
梓は幸せそうに微笑み、俺に深いキスを仕掛けると"・・・しょっぱいね。"と呟き、そしてまた笑った。
愛する梓が笑っている――。それだけで、こんなにも幸せな気持ちが生まれる。
梓がくれる気持ちの一つ一つが、俺にとっては宝物なんだと・・・そう、強く思った。
こんな気持ちは君にだけ
(だから、どうか受け入れてください。)
どういうわけか椿×梓が一番スムーズにいかないんですよね・・・すごく考えて書いているからかもしれませんが。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
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