祈織×琉生「さよならなんて言わないで」 続編 R18
あの日、琉生兄さんに想いを告げられた場所に僕は訪れていた。
大学に入って随分経ったけれど、上手く行かない事も結構あって。
嫌な事があったり、落ち込んだりする度にこの公園に足を運ぶんだ。
「・・・・・・祈織くん?」
・・・空耳かな?今、琉生兄さんの声が聴こえたような・・・。
辺りを見回すと、木の陰から琉生兄さんは姿を見せた。
「・・・琉生兄さん、どうしてここに?」
「・・・ごめんね。尾行、しちゃった・・・。美容室から帰る途中、祈織くんの姿が見えたから・・・。」
「・・・そうだったんだ。いいよ、謝らなくても。・・・こっちに来て?」
僕が手招きをすると、遠慮がちに僕の傍へ寄ってくる琉生兄さん。
琉生兄さんの手をそっと掴むと、引き寄せてそのまま腕の中に閉じ込めた。
「・・・ここ、たまに来るんだ。僕と琉生兄さんの思い出の場所だから・・・。」
「・・・そうだね。ここで祈織くんに想いを伝えた・・・。祈織くんも、好きだと言ってくれた。」
「それで・・・キス、したよね。あの続きを、ずっとしたいって思ってたんだ。」
僕が何気なく普段通りの口調で言うと、琉生兄さんの動きがピタッと止まったような気がして、僕は思わず琉生兄さんの顔を覗き込んだ。
「・・・・・・い、祈織くん・・・間違っても、ここじゃダメだからね・・・?もし、続きするなら・・・その・・・僕の部屋か、祈織くんの部屋で・・・ね?」
いつになく琉生兄さんが動揺しだしたから、僕まで恥ずかしくなってしまい抱きしめる腕に力が込もる。
「・・・ごめん。言葉が少なかったよね・・・!いつか、したいってずっと思ってたって意味だから・・・。」
「う、うん・・・そうだとは、思ったんだけどね・・・いきなり思いもよらないこと言うから、動揺しちゃった。」
照れ臭そうに笑う琉生兄さんを見ていたら、突然ずくんっ、というような痛みが下半身に走り僕は咄嗟に琉生兄さんから離れた。
「・・・?祈織くん、どうし・・・・・・祈織くん・・・もしかして・・・欲情、してるの・・・?」
琉生兄さんの目線が僕の下半身に向けられ、僕は理性が利かなくなりそうになる。
「っ・・・!琉生兄さん・・・お願い、離れて?今、琉生兄さんと触れ合ったら、僕・・・。」
「・・・離れたくない。触れていたいの・・・祈織くんに。・・・祈織くんの脳内ぜーんぶ・・・僕で埋め尽くしたいくらい、好き・・・。」
琉生兄さんの唇が僕の首筋に当たったその瞬間、僕は琉生兄さんの腕を掴み早足でサンライズ・レジデンスに向かい歩き出していた。
僕の部屋に琉生兄さんを連れ込むと、強く抱き締めてキスをした。
あの日とは違う、貪り合うようなキス。舌で舌を捕えてはざらりと撫でるように舐める。
「ん・・・ふ、ぁ・・・ぁ、ん・・・はぁっ・・・祈織くん・・・キス、上手・・・。」
「琉生兄さん・・・琉生兄さんの全てを、僕にくれないかな?琉生兄さんの全てを愛したいんだ・・・。」
琉生兄さんは一瞬目を丸くして僕を見つめた後、嬉しそうに笑って頷いてくれた。
「・・・うん。いいよ。・・・祈織くんになら、全部知られても、平気・・・。僕の全てに触れて、撫でて、キスして・・・祈織くんの全てで、僕を感じさせて・・・?」
琉生兄さんの誘うような瞳に、僕の興奮は高まっていく。琉生兄さんの身に纏っている衣服を丁寧に脱がしていき、やがてお互い生まれたままの姿になった。
「琉生兄さんの身体・・・すごく綺麗・・・。痕残したくなっちゃうな・・・。」
「・・・見えない場所なら、平気だよ・・・?」
恥ずかしそうに手で大事な部分を隠しながら琉生兄さんが呟く。僕がその手を優しく掴むと、琉生兄さんは涙目で僕を見上げた。
「・・・隠さないで?全てに触れてもいいって・・・さっきそう言ったよね?ちゃんと見せて・・・恥ずかしくなんかないから。・・・ね?」
「・・・・・・祈織くんが、そこまで言うなら・・・。僕・・・まだ殆どどこも触られていないのに・・・もう、こんな風になっちゃってるの・・・。」
手を顔に移動させ、顔を覆いながらも僕に全てを見せてくれた琉生兄さんのそこは、既に大きく勃ちあがり先端からは真っ白な液体が溢れ出していた。
「・・・興奮すれば、誰だってこうなるんだから、恥ずかしがらなくていいんだよ。・・・ねえ、舐めてもいいかな・・・?」
「え・・・ぁ、んっ・・・あ、ひぁっ・・・ん、ん・・・っ・・・祈織くん・・・僕、今日まだお風呂・・・入ってないのに・・・っ!」
琉生兄さんの答えを待たずに、僕は琉生兄さんの中心を口に含んだ。
「そんなの、気にしないよ?汚いなんて思わないし・・・逆に、琉生兄さんの味がして、すごく美味しいよ・・・?」
「っ!・・・祈織くん・・・そんなこと言われたら、逆に恥ずかしくなっちゃう・・・よ・・・あっ、ひぁ・・・あ、あ・・・んぁ・・・・・・っ!」
上下に扱きながら先端をちゅぱちゅぱと吸う度、琉生兄さんは悩ましい声で啼いていた。
もう、止まらない・・・琉生兄さんと、一つになりたくて堪らない・・・。
「琉生兄さん・・・一つ、お願いがあるんだ。聞いてくれる・・・?」
「ん・・・?どうしたの、祈織くん・・・?」
僕はためらいながらも、琉生兄さんの手を掴みそっと自分自身へと導いた。
「僕のも・・・触ってほしいんだ。・・・ダメ、かな・・・?」
「・・・ダメな訳、無い・・・。僕だって・・・ずっと祈織くんに触れたいって思っていたんだから・・・。」
琉生兄さんの綺麗な指がゆっくりと僕自身に添えられ、上下に擦られると僕は小さく声を漏らして感じた。
「・・・ん・・・っ、はぁ・・・っ・・・琉生兄さんの手、すごくいやらしく動いてる・・・興奮するよ・・・。」
「祈織くん・・・気持ちいい・・・?いやらしくって・・・祈織くんの真似、しただけなのに・・・もう・・・。」
琉生兄さんの頬が少し膨れてるのが可愛くて、僕は琉生兄さんの身体を抱き寄せ耳たぶに舌を這わせた。
「・・・琉生兄さんが触ってくれたのが嬉しかったんだ。気に障ったなら・・・ごめんね?」
「・・・んっ・・・大丈夫、怒ってない・・・。ちょっと恥ずかしくなっちゃっただけ・・・続き、しよう・・・?」
琉生兄さんの甘く柔らかな声に誘われるように、僕は琉生兄さんの脚を大きく開かせた。
ヒクヒクと淫らに蠢き蜜を零している秘部に指を這わせると、琉生兄さんはびくんびくんと身体を震わせて甘い声を漏らした。
「・・・んぁっ・・・い、おりくん・・・ちゃんと触って・・・?」
「琉生兄さんのここ・・・ヒクヒク収縮してる。ねえ・・・僕が欲しい?」
指を中に挿れクイッと折り曲げ前立腺を刺激すると、琉生兄さんは一際高い声で喘いだ。
「ひゃぁっ・・・!あ、ぁっ・・・欲しい・・・もっと気持ちいいこと、祈織くんとしたい・・・。」
「・・・っ!もう、我慢できない・・・琉生兄さん・・・痛かったら言ってね・・・?」
僕は琉生兄さんの秘部に固く張り詰めた自身を宛がうと、一気に奥まで突き上げた。
「ひぁっあ、あっ・・・あぁんっ・・・あっ・・・!祈織、く・・・好き・・・大好き・・・っ!」
生理的な涙を流しながら喘ぐ姿は堪らなく色っぽくて、僕は思わず喉を鳴らした。
何度も突き上げる度、愛しさが込み上げ僕は琉生兄さんの中に入ったままキスをしていた。
「・・・琉生兄さん・・・愛してるよ・・・!」
「あっ、んん・・・っ・・・僕も・・・愛してる・・・っ!」
ギリギリまで引き抜き奥まで突き上げると、琉生兄さんは真っ白な精液を放ち絶頂を迎えた。
その後すぐ、僕も琉生兄さんの中で絶頂を迎えた―――。
「祈織くん・・・意外と、激しいね・・・ドキドキしちゃった・・・。」
「琉生兄さんの前だと、自分を抑えられないんだ。・・・無理させちゃったかな?」
不安になって琉生兄さんの顔を見つめると、琉生兄さんは優しく微笑んだ。
「ううん・・・平気。祈織くんを感じられて、嬉しかった・・・。また、したい・・・。」
そこまで言って恥ずかしくなったのか、琉生兄さんは僕の胸に顔を埋めた。
「・・・琉生兄さんは本当に可愛い人だね。僕、琉生兄さんに溺れてしまいそうだよ。」
「・・・溺れて?もっと僕を・・・好きになって・・・?」
琉生兄さんの全てが愛しい。目を閉じても、離れていても、思い浮かべるのはいつだって琉生兄さんの事ばかりなんだ。
君の全てが愛しくて
(この気持ちは、何年経ってもきっと変わらない。)
end.
どうしても続きが書きたくなってしまい夜中にもそもそと書き殴った作品です。少しでも気に入って貰えたら嬉しいです。
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