椿×梓 R18
梓を笑顔にできるのが、俺だけだったらいいのに…。
そう思うようになったのは、いつからだっただろうか。
こんな歪んだ気持ちを梓に伝えたら、梓は呆れるのかな?
椿は馬鹿だねって言って、微笑んでくれるのかな?
なあ、梓…?
梓の傍に居ると、俺の胸は幸せでいっぱいになるよ。
でも、それと同じくらい…苦しくなる時があるんだ…――。
深夜0時―。
梓よりも少し遅めに帰宅した俺は、真っ直ぐ梓の部屋に向かっていた。
寝てるんじゃないかとか、疲れてるんじゃないかとか、そんな事を考えている余裕なんてなくて。
ただ、一秒でも早く梓を感じたかったんだ。
この胸の苦しさを消し去れるのは、梓だけしか居ないから…。
「着いた。梓、寝てるかな…?電話してみよーっと。」
俺は上着のポケットに入れていた携帯を取り出すと、梓に電話をかけた。
「…もしもし、椿?どうしたの?」
「あ、梓ー?ごめんな、こんな時間に。起こしちゃったー?」
携帯越しに聴こえる梓の声は少しトロンとしていて、俺の胸は高鳴る。
「ううん、まだ起きていたから大丈夫だよ。椿はまだ寝ないの?」
「俺、今帰ってきたトコなんだー。寝る前に梓の顔見たいから、今から梓の部屋に行ってもいーい?」
「…そうだったの?お疲れ様。うん、構わないよ。というか…もう部屋の前に居るでしょ?声が被って聴こえる。」
「お、気付かれちゃったかー。携帯越しに梓の声を聴くのもけっこーいいなーって思ってたのに。」
「もう、何バカな事言ってるの?風邪を引いたらどうするつもり?少し待ってて、今開けるから…。」
梓の足音が近づいてきて、静かに扉が開き中から梓が顔を出した。
「ただいまー、梓。ぎゅーっ!」
梓の顔を見ると、我慢できずに梓に思いきり抱き付いた。
梓は困ったような表情で俺の背中に腕を廻すと、耳元で諭すように呟いてくる。
「おかえり、椿。…風邪を引くから、そういうのは部屋に上がってからね。」
「梓…うん、解った。風邪引いたら大変だもんなー。」
梓が心配してくれる気持ちは嬉しいのに、どうしてこんなに苦しくなるんだろう?
俺はゆっくり梓から離れると、精一杯の笑顔で梓を見つめた。
「…そうだよ。部屋に上がったら、いくらでも触れていいから…そんな顔しないで?椿。」
「…梓だって、泣きそうな顔してるよ?ね…キスしてもいい?今なら誰も見てないから…。」
「…椿がしたいなら…僕は構わないよ。僕も…してほしかった、し…。」
顔を耳まで真っ赤に染め口ごもる梓が愛おしくて、俺は梓の真っ赤になった頬に手を添え唇を重ねた。
啄むような甘い口付けは、いつしか互いの舌を追い合うような熱い口付けへと変わっていった。
梓の舌に自分の舌を絡めると、遠慮がちに絡め返してくる梓に俺の身体は熱を持っていく。
「梓…好きだよ。よっし、元気出た。…続きは部屋でゆっくりしよーね!」
「僕も椿が好き…。早く椿と愛し合いたい…部屋、上がって?」
眼鏡の奥の梓の瞳は熱を帯びていて、俺の心臓はドクンと跳ね上がった。
梓の部屋に入ると、俺は梓を後ろから抱き締め首筋に唇を寄せた。
首筋を舌先で撫でるように舐めると、梓は身体をビクンと揺らし唇から甘い声を漏らした。
「あっ…ん、ぁ…っ…んん…椿…ッ…。」
「梓…首、感じる?乳首…もうこんなに赤くなって尖ってんね?ここも舐めて欲しい?」
梓の服を捲り上げ赤く腫れ上がった乳首に指を這わせると、梓は頬を真っ赤に染め小さく頷く。
「ん…っ…舐めて…?でも…乳首ばっかりじゃ、足りないよ…椿……。」
乳首に舌を這わせると物足りなさそうな表情で俺を見つめてくる梓に、俺の興奮は高まっていく。
「梓は俺にどこを触って欲しいの?俺だけに教えてよ…梓の感じる場所、全部…。」
耳元で低めの声で問い掛けると、梓はためらいがちに俺の手を掴んだ。
そのまま俺の手を自らの欲の塊に服越しに触れさせてくる梓に、俺は思わず息を呑んだ。
「僕の、ここ…椿が欲しくて、もうこんなに熱くなってるの…。椿の手で…落ち着かせて…?」
梓自身は服越しでもはっきりと解るくらいに固く膨張していて、俺の下半身はドクドクと脈を打ち始める。
俺は梓の身に纏っている衣服を全て脱がせると、梓の欲の塊に唇を寄せた。
「梓の…もうこんなに脈打って、美味しそうな蜜が溢れてんね?舐めてあげよっか?」
「あ…っ…ひ、ぁっ…ん、ぁ……ッ…つば、き…そこで喋られたら…んぁっ、ひぁ…!」
形を確かめるように握り込み上下に擦り上げながら亀頭から溢れ出している梓の白濁を愛しげに舐めると、頬を真っ赤にしながら快感に堪える梓が可愛くて仕方ない。
「梓…俺に精液舐められて興奮してるの?ヒクヒク震わせちゃってかーいい…もっと味わわせてよ…梓のエッチなミルク…。」
「やっ…そんな事…訊かないで…?あっ…んぁ、ひっ…そんな、噛んだら…出ちゃ、う…っ…ぁ、あ……っ…んぁぁっ…――ッ!」
全体を強弱を付けて扱きながら亀頭を甘噛みすると、梓は身体を大きく跳ねさせ俺の咥内目掛けて熱い欲を放った。
俺は梓の放った白濁を一滴残さず飲み干すと、梓の両脚を大きく開かせその中心にある秘部にそっと舌を這わせていく。
指で左右に押し拡げ中に舌を挿し込み舐め解していると、再び膨らんでいく梓自身に俺は思わず目を奪われてしまう。
「梓の…また固くなってエッチなミルクが溢れてんね?ここもこんなにヒクヒク収縮させて…そんなに好き?俺に舐められるの…。」
ヒクヒクと淫らに収縮している梓の秘部を指でなぞりながら問い掛けると、梓は瞳から大粒の涙を溢し熱を含んだ視線を俺自身に向けて掠れた声でねだった。
「あっ…んぁ、ひっ…ぅ、んっ…!好きだよ…?でも…もう、舌だけじゃ満足できないよ…っ…椿の…おっきくて熱いの、僕のここに…挿れ、て…?」
自らの秘部に指を滑り込ませ誘うように指を第二関節まで挿れて熱を帯びた瞳で俺を見つめてくる梓に、俺の理性は完全にどこかへ消え去っていった。
俺は梓の腰を掴むと、梓の濡れてヒクヒクと淫らに蠢いている秘部に自分の熱く膨張しきった欲の塊をそっと宛がいゆっくりと腰を沈めていった。
「梓…っ…あず、さ…!大好きだよ…梓ん中…すっげ熱くて…ちょー気持ちいーよ…梓は?気持ち良い…?」
「んぁっ!ひ、ぁ…!んっ…は、ぁっ…!ん…大好きな椿と繋がってるんだもん…気持ち良いに決まってるでしょ…?ひぁっ!ん、ぁっ…あ…!」
梓の言葉が嬉しくて、俺は思わず梓を思いきり抱き締めてしまった。
抱き締めたせいで俺自身が梓の中に更に深く挿り込んでしまい、俺と梓は顔を見合わせて微笑み合った。
「梓…俺、梓の事…幸せにするから…だから、ずっと…俺の傍から離れないでね……!」
「あっぁ…!ん、ひぁっ…!ん…いいよ…ずっと、椿だけの傍に居る、よ…んぁっ…ぁひっ…ん、ぁっ…あ……!っ…んぁぁっ…――ッ!」
最奥を数回激しく突き上げると、梓は身体をビクンと跳ねさせながら自身から半透明な滴を放ち俺の胸に凭れ掛かるように抱き付いた。
梓の後を追いかけるように俺も梓の中に欲の証を注ぎ込むと、梓の身体をギュッと抱き寄せそのふっくらとした唇に何度も何度もキスをした。
「ん…ん、もう…椿?そんなにずっとキスしてたら…唇が痛くなっちゃうよ…。」
「だってシてる最中、俺余裕なくて…梓とあんまりキスできなかったから…今、梓とキスしたくてたまんないんだもん…。」
「仕方ないな…椿は…。でもキスは大事だよね。僕も…もう少しだけ、このまま椿とキスしていたいな…。」
梓は頬を赤らめながら呟くと、数え切れないほどの口付けを俺に与えてくれた。
舌を絡め合ったり、互いの唇を舐め合ったり、啄むだけのキスだったり…いろんなキスをした。
唇から伝わる梓の体温が心地好くて、ずっとこのまま口付け合っていたいなんて思ってしまう。
「梓…愛してるよ。俺達…ずっと二人で居ような。梓と二人がいいんだ。梓が隣に居ない未来なんて、俺には考えられないから…。」
梓の紺色の髪を優しく撫でながら、俺は一生懸命言葉を紡いだ。
梓は少し切なげな表情を見せた後、心から嬉しそうな笑顔で頷いてくれた。
「うん…僕も椿を愛してるよ。ずっと、ずっと…二人で居よう?椿が隣に居てくれるなら、僕は一生幸せでいられるから…。」
梓の温かい手が俺の手を優しく包み込むから、俺は涙が止まらなくなる。
俺の頬に伝う滴を梓の舌が優しく舐め取ってくれるから、俺の胸は梓への愛しさで溢れ返っていく。
「…梓、手…繋いで寝てもいい?」
「うん。いいよ…今夜はずっと離さないでいてあげる。」
「ん…ありがとー、梓…。大好き…。おやすみ…。」
「…おやすみ、椿。僕も大好きだよ…。」
梓の手をギュッと握り締めると、俺はゆっくりと瞼を閉じた。
俺の手を握る梓の手の温もりが愛おしくて、俺の心は梓で埋め尽くされていく。
いつだって、俺の心の中は梓の事でいっぱいで
気付いたら、梓の事ばかり考えている俺が居る
たった一人、梓の事だけを愛するために生きているような俺だから
これからも変わらずに、梓の隣に居させて?
俺を幸せにできるのは、世界中でたった一人…梓だけしか居ないから…――。
たった一人のきみのこと
(気付いたらこの胸は、苦しいくらいに君でいっぱいになっていたんだよ)
end.
久しぶりの更新になりますね!
今回は椿梓を書いてみました。ひたすら甘エロにしてみました〜。
でも今回はスランプ中なのであんまりエロくも長くもない話になっちゃいました。
でもこのお話の椿可愛いなぁ…何だか子供みたい…椿受書きたい…(ここで呟くな)
読んで頂きありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら、嬉しいです。
素敵なお題はめのうのつりばり様(PC専用)よりお借り致しました。ありがとうございました。
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