椿×棗 R18


棗に構ってもらえないと、それだけで寂しくなる。

棗と一緒に居るのに触れられないなんて、俺には堪えられないよ。

なあ、棗?

もっと、俺の事を見てくれなきゃ嫌だよ。

俺と二人で居るのに、他の事を考えるのはもう止めて。

棗と一緒に居るのに、一人ぼっちのような気がして

たまらなく、苦しいんだ…――。




「なーつーめ。ねえ、棗ってばー!」

「椿、うるさい。気が散るだろ。」

久しぶりに丸一日オフを貰った俺は、棗のマンションに遊びに来ていた。

せっかく遊びに来たのに、棗はさっきからずっとゲームをやっていてちっとも構ってくれなくて。

さすがに好きな奴を目の前にして、何もしないで黙ってられる程大人じゃねーんだよな。

「ふぅん…棗のくせに、俺を放置するなんていい度胸してんね?」

棗の背後から腕を伸ばし服の裾から手を滑り込ませると、棗はビクッと身体を揺らした。

「な、何すんだよ…っ…やめろ、って…んぁ…ッ…!」

「そんな事言って、棗も期待してたんだろー?棗のここ、もうこんなに固くなって尖ってるもんね?」

棗の乳首をコリコリと強く押すように弄り軽く抓ると、棗の唇からは甘い声が漏れていく。

「んぁっ!ひぁっ…!つば、き…ッ…だ、め…ッ…まだ、ゲーム…セーブ、取れてない…んぁ、ぁ…ッ…!」

「はあ?棗、お前こんな時にまでゲームの事考えてるわけ?なかなかいい根性してんじゃん…。」

俺は棗の手からゲーム機を奪うと、棗の手の届かないところに無造作に置いた。

「…椿…?怒ってんのか…?」

「怒ってるんじゃなくて、拗ねてんの。俺と二人で居るのに棗が俺の事を見てくれないから…。」

「…ごめん。椿と会うの、久しぶりだから…その…少し恥ずかしくて。椿、また少し格好良くなってるし…。」

頬を微かに赤く染めながら呟く棗に、俺は心臓がドクンと跳ね上がるのを感じた。

「……棗ってば…何かーいい事言っちゃってんの?そんなかーいい事言ってると、襲っちゃうよ?いいの?」

棗の頬に指先で触れながら問い掛けると、棗はふわりと微笑み俺の手に自分の手を重ねながら頷いた。

「…構わない。俺も、我慢できないから…椿にいやらしい事されたくて、たまらない…。」

濡れた瞳で俺を見つめる棗を床に押し倒すと、その薄い桜色の唇を塞いだ。

互いの咥内を舐め尽くすような熱いキスに、俺の興奮は高まっていく。

身に纏っている衣服を一枚ずつ脱がせながら、露になっていく素肌に唇を寄せていく。

赤く熟れた乳首を唇で挟むように吸っていると、両脚を固く閉じようと身を捩らせる棗に気付き俺は棗の耳元で囁くように問い掛けた。

「棗?脚閉じたって、服着てないんだからバレバレだよー?それに…隠す必要ないだろ?もっとよく見せてよ。棗の一番感じるところ…。」

「ぁっ…ん、や、ぁっ…あんまりジロジロ見るなよ…恥ずかしいだろ…っ…。」

俺は棗の綺麗な身体を隅から隅まで眺めると、棗の先走りで濡れてヒクヒク震えている欲の塊にそっと指を滑らせていく。

形を確かめるように握り込むと、棗の唇からは艶めかしい嬌声が次から次へと溢れ出していく。

「棗の…もうこんなにヒクヒク震えて、エッチな蜜を垂らしてる…ホント棗は淫乱だよなー。」

「んぁっ!あ、ふぁっ…ひぁっ…!あ、椿…つば、き…んぁぁっ…!」

上下に扱く度に、腰を淫らに揺らし潤んだ瞳で俺の名前を呼ぶ棗に俺は堪らなく欲情してしまった。

棗自身の先端に舌を這わせると、身体をビクンと揺らし羞恥に顔を歪めながら俺を見つめる棗から俺は目が離せなくなる。

「…棗…俺が欲しいって言ってよ。ちゃんとおねだりできたら、棗のここに俺の大きくて熱いの挿れて…突きまくってあげるよ?」

俺は棗のヒクヒクと淫らに収縮を繰り返している秘部にそっと指を滑り込ませると、自身の裏側辺りを強く擦り上げながら耳元で囁く。

「ひぁ、ぁ…っ…椿が…欲しいよ…椿の、熱くて固いコレ…俺のお尻の穴に挿れて…ぐちゃぐちゃに突きまくって…?」

口許から涎を垂らしながら両脚を大きく開き、誘うように俺自身に指を這わせてくる棗に俺の頭の中は棗で埋め尽くされていく。

「棗…っ…好きだよ…棗だけが好きだ…!」

俺は小さな声で呟くように言うと、棗の濡れてヒクヒクといやらしく蠢いている秘部に熱く膨張しきった自身をそっと宛がいゆっくりと腰を沈めていった。

「あぁんっ!ひ、ぁっ…!あ、ぁあっ…!い、…ぁっ!んぁっ!椿…つば、き…!俺も…椿が好きだ…!あぁっ…!ひぁっ…!あ、ぁっ…!」

棗の最奥を突き上げる度、棗の中が俺自身をきゅうきゅうと締め付ける感覚がたまらなく気持ち良くて、俺はつい棗の最奥ばかりを攻めてしまう。

「…棗の中…俺のを締め付けてくる…ちょー気持ちいーよ…棗は?気持ち良い?」

「んぁっ…!ん…気持ちいい…つば、きの…っ…おっきくて…奥まで、当たって…ゾクゾクする…っ!ひ、ぁっ!んぁ、は、ぁっ…!あ……っ!」

切なげに眉を下げながら恥ずかしげもなくいやらしい事を言う棗に、俺は棗をめちゃくちゃにしたい衝動に駆られた。

俺は棗の腰をグイッと引き寄せると、先程よりも数倍激しい律動を棗に与えた。

「もう棗も限界だろ?イキやすいように、こっちも可愛がっててあげんね?」

腹に付きそうなくらいに反り返っている棗自身を左手で包み込み、くちゅくちゅと卑猥な水音を立てながら擦り上げていくと棗は瞳から涙を溢し掠れた声で呟いた。

「も…っ…そんな激しくされたら、俺…っ…椿しか見えなくなりそう…あっ…ぁ、んっ…ぁ……っ…ひぁぁぁっ…ッ…――ッ!」

棗の最奥をぐりぐりと数回刺激すると、棗は一際高い嬌声を上げながら俺の手のひらに熱い欲を迸らせると俺の胸の中に甘えるように凭れ掛かってきた。

その数秒後、俺も棗の中に欲望の証をドクドクと注ぎ込むと棗を強く抱き締め、その綺麗なオレンジ色の髪に優しく唇を寄せた。





「なあ、棗?何で背中向けてんの?あ、もしかしてあんまり恥ずかしい言葉ばっかり言っちゃったから照れてんでしょー?言い返さないと、そう解釈しちゃうよ?いいの?」

行為の後、俺に背中を向けたまま黙り込む棗を後ろから抱き締め耳元で問い掛けた。

棗は顔を耳まで真っ赤に染めながらゆっくりと振り向くと、濡れた瞳を俺に向け掠れた声で呟いた。

「…恥ずかしいのもあるが…それよりも、俺…今、結構ヤバくて…。椿の身体見ただけで…身体が疼くんだよ…さっきあんなに愛し合ったのに、まだ熱が治まらないなんて…どうかしてるよな…。」

「……棗がこんなに淫乱だなんて…俺、嬉しくてどうにかなっちゃいそう…なあ、棗…?もっと棗に触れてもいい?俺…棗の全部に触れたい…いいよね?棗…。」

俺は棗の答えを待たずに、棗の乳首に舌を這わせると再び反応し始めている棗の欲の塊に優しく触れた。

「ひゃっ…ぁ、んっ…あ、ぁっ…!つば、き…待って…だめ…もう、体力残ってな…っ…ん、ぁ…ひ、ぁっ…あっ…!」

「…だいじょーぶだって…棗の身体を可愛がるだけだから安心していーよ?」

「でも…それだと椿が辛くなるんじゃないのか?」

心配そうな顔で俺を見つめてくる棗の髪を優しく撫でると、俺は棗の耳元で甘い声で囁いた。

「…だったら、棗も俺に触れて?そうすれば二人一緒に気持ち良くなれるよ?ね、そうしよ?」

「……ん…解った。…椿の、もうこんなに固く……気持ち良いか…?」

「ん…うん、ちょー気持ちいーよ…?棗の綺麗な手が、俺の精液だらけになっていく光景がたまんない…。」

ベッドの上で向かい合いお互いの昂りを扱き合っていると、棗が熱を帯びた視線を俺自身に向けているのに気付き俺は棗の顔を覗き込んだ。

「……つば、き…。俺………ッ…。」

「…棗…もしかして、欲しくなっちゃった?」

「…!!し、仕方ねえだろ…俺は椿が好きなんだから…好きな奴とこんなエッチな事してて、欲しくならない方が不健全だろ…!」

頬を真っ赤にしながら涙目で俺を睨んでくる棗が愛おしくて、俺は棗をギュッと抱き締めると棗を抱き上げ俺の両腿の上に跨らせた。

「…棗…自分で挿れてみよっか?」

「…椿…お前って結構なSだよな……ん…ん、っく…ぁ、入った…ひぁっ!ん、ぁっあっ…!ひゃぅ、あっ…!椿…っ!」

棗の中に俺自身が入ったのを確認すると、俺は棗の腰を掴み上下に腕を動かしていく。

棗の唇から次から次へと漏れていく艶めかしい声が、俺の官能を容赦なく揺さぶる。

棗のエロイ表情がよく見えるからこの体勢は結構好きだったりする。

最奥を突く度に棗自身の先端から溢れ出す半透明な蜜に誘われるように、俺は棗自身に手を伸ばした。

「棗…なつめ…!愛してるよ…!棗は…?俺の事、愛してる…?」

「…んぁっ!ひぁ…!ん、んっ…あ、ぁっ…!はぅっ…ん、ぁっ…!つば、き…俺も、愛してる…!んぁ、ぁっ…!は、ぁっ…あっ…!も、だめ…っ…!出ちゃ、う…っ…ぁ、んぁっ…!ひ、あぁぁっ…っ…――ッ!」

棗は一際高い嬌声を上げると、俺の手のひらに熱い欲を放ち呼吸を乱しながら俺にぎゅうっと抱き着き甘えるように俺の顔中に唇を寄せてきた。

可愛くて、愛おしくて…何もかも俺のものにしてしまいたくて…たまらない。

俺は棗の中に欲の証を放つと棗の身体を思いきり抱き寄せ、その薄紅色の唇に何度も何度もキスをした。



君に触れる度に、俺の心は幸せで満たされていく。

君の笑顔を見る度に、俺の頭の中は君への愛しさでいっぱいになっていく。

君も同じ気持ちでいるかな 俺だけじゃないかな

不安でたまらないから、このまま離れないでいてもいい?

今だけは俺を、一人にしないで欲しいんだ。

もう少しだけ、君の温もりを抱きしめていたいから…。

「…棗…おやすみ。」

「…ああ。おやすみ…椿。」

一人にしないで
(俺ばかりが君に夢中みたいで、どうしようもなく寂しかったんだ)

end.


5日ぶりの更新になりますねー。その間に10万hitしてたみたいで…ありがとうございます!
今回は椿棗で、嫉妬ネタを書きました。読者様にアイディア提供して頂いたので書いちゃいました!
最後の()の中が少し切ない感じですが、二人はラブラブなので大丈夫(?)ですよ(笑)
読んで頂きありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら、嬉しいです。



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