しっている幽霊のことを
どこまであなたに伝えてしまおうかと
わたしはそればかりが気掛かりなままです

あなた傷ついてきらきらしている
あなたそ知らぬふりできらきらしている
わたしは標本をみていた
恐ろしい標本をばらすあなたをみていた

みちるまで
それなのに花を象る
それなのによるが蕩ける

ゆるやかに死へと身を投げだしてゆくみたい おだやかにそれをなぞろうとしているみたい つま先は悪魔みたいにとんがって この辺りからしたは幽霊みたいにそんざいしない これって謎々なんかじゃなくて、あなたがすきよ 身体まるごと値打ちがあるように振る舞えるくらい 傾き方もそう

このまま壁づたいに
わたしをあいしてくれないかなあ

あなたが破滅がほしいという
あなたがうつくしい崩壊に身を重ねるという
あなたがうつくしい顛末であったという
あなたが醒めない
あなたが骨について喋舌る
あなたが芳ばしい亡き骸を横たえて、平然と感性を値ぶみするさまをみていた
あなたが花やいで
あなたがひどく静かなままそこに居た

わたしね
視界によくなじむ淡い壁のいろに囲まれて
高級な石鹸を丸呑みしたかのように夢のあとの心地に呑まれているんだよ







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