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01 しゅっせきをとります!


昼餉の支度が終わって、お膳を運び入れようと広間に続く引き戸を開けた途端、目に飛び込んできた惨状に、私は危うく手にしたお膳を取り落としそうになった。

脇にそっとお膳を下ろし、ごしごしと目を擦る。

それでもやっぱり同じ光景が広がるばかりだったから、一度戸を閉めて、ゆっくり深呼吸してからもう一度扉を開けた。

やっぱり広間の状態は変わらない。

何度か戸の開け閉てを繰り返したけれど、何度やっても結果は同じだった。



「み、皆さん……?」



そんな私を身動き一つせずに黙って眺めていた幹部の皆さんらしき集団に声を掛ける。

誰からも返事は返ってこない。

ただ、困惑した様な十二の瞳がこちらを見ているだけだ。



見慣れた広間には、見慣れない六人の子供たちがちょこんと座っていた。

ぶかぶかの着物に身を包んで。



「土方さんに、沖田さん、斉藤さん、藤堂さん、原田さん、永倉さん――です、よね?」



「あー……その、なんだ」



気まずそうに口を開いた土方さんらしき子供が、ずり落ちてくる着物の襟を引っ張りながら頭を掻いた。



「理由は分からねぇが、こうなっちまった」


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