放課後、少女達の噂話O


チャイムの音が響き渡る校舎。
校庭からはサッカー部の活気に満ちた声が聞こえる。
そんな中、殆どの生徒がいない教室では３人の少女達が新しく仕入れたばかりの噂話に興じていた。

「ねえ、聞いた？」

「何？」

「また見つかったって


死体。飛び降りらしいけど。」

「うそー！
それって噂のやつ？」

「絶対そうだって。
だってあのビルで飛び降りって、噂通りだし。」

「噂って何？」

「ほら、先輩言ってたじゃん。
向町通りの古ビルに幽霊出るって。」

「幽霊？どんな？」

「なんかー、女のひとだって。」


机に広げられた新発売のお菓子に手を伸ばしながら語られるのは奇々怪々とした噂
物騒な話も所詮は他人事。
奇妙な噂も彼女たちにとっては日常における一種のスパイスであり、それ以上でもそれ以下でもない。直ぐに少女達の興味は別の話題へと逸れてしまった。


「っていうか、榊君って裕子と付き合ってんの？」

「え？
翔太が裕子と付き合ってるってきいたけど。」

「待って！？
榊君って翔太と付き合ってるんじゃないの！？」

「なにそれ！？」

「それは流石に無いでしょ！」

「どういうことなの！？」


少女達の話題は尽きる事なく続いていく。

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