ラグナ×皇帝
機械仕掛けの広大なフィールドにひとしずく、ぽとりと銃声が落ちた。
空っぽな響きに、つまらない状況にあくびを噛み殺す。
戦闘スタイルの性質上待つ機会が多いにしてもかれこれ時計が一週してもラグナは姿を現さない。
そろそろ帰ろうか身支度を始めた頃にひょっこり上空から降り立った。
ヘラヘラ笑いながら。
「迷っちゃってさあ、ここ広いな、さっ始めようぜ!」
カオスジャッジにひっかからないよう時おり発砲していたのか。
あからさまに険を含んで睥睨してやってもちっとも効果はなくライフルをかまえる。
「飽きた、今戻ろうとしてたところだ」
「あちゃー!なら仕方ない、また闘おうぜ」
「…また?」
「そ、また今度会いましょう皇帝様」
穏やかな表情に何故か後ろ髪をひかれたが…"また"その未来のために、今は別れるとしよう。
貴様がそれまで生きているなら。
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