フリオニール×プリッシュ
パシャり、爪先で水を弾く。
キレイすぎる水にいられないらしい、生き物の気配はない。
聖域近くの湖に足をつけると外気がひやりとするのに反して温度はなかった。
常温とは言い難い水面にプリッシュは姿を映す。
反動でたれた紫が波紋をつくった。
「花冠…」
薄い青緑に紫が混ざり合う波紋。
色とりどりのそれはフリオニールからの贈り物に似ていた。
力なく息を吐き出す。
揺れる水鏡。
照れても真っ直ぐに瞳を合わせるフリオニールが浮かんで、消えた。
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