暗闇の雲×ガブラス
ぷくり浮いたみみず腫を舌でなめとり、猫のように鳴いた。
まるで馬鹿にされた心地で仕方なく後頭部を見下げている。
犬と言えば猫と相場は決まっておる、妖魔は偏った知識を披露して知らない生物を真似る。
「にゃあお」
背筋が凍りつく。
こんな威圧感溢れる鳴き声の猫など見たことがない。
「そら、貴様もわんと啼け」
笑うに合わせて揺れる銀色は捕食者を象徴するたてがみのようだった。
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