エクスデス×WOL
title:陽だまり
次元城と呼ばれている空間にある、一番日当たりが良い城の上部。
そこに二つの影がありました。
一つはエクスデス。脚を投げ出し、少し斜め上の空を見上げて物思いに耽っていました。
一つはウォーリアオブライト。甲冑を脱ぎラフな服装で、エクスデスの背に自分の身体を預け、胡坐を掻き、彼のマントを敷物の様に尻に敷き、物思いに耽っていました。
弾む会話も、交わる視線もありません。
暖かなそよ風の音と、流れる草の音だけがしています。
ですが、それだけで充分でした。
“あなたの気配がそこにある”
それだけで充分でした。
………ふと、エクスデスが後ろを振り返れば、ウォーリアオブライトは小さな寝息を立てて眠っていました。
そんな彼を見て、エクスデスはまた空を見上げました。
「これが、ひと時の平和と言うものか…」
噛み締める様に、何処か切なげに、エクスデスは呟きました。
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