皇帝×エクスデス

壁まで追い詰めて逃げられないよう杖でマントを縫い付けた。
そこまでしなくても逃げることはない、重々承知の上。
継ぎ目のない鎧に額を擦り付け、呼吸を止めた。

「鼓動はないのか」
「生きている者に問うが良いわ」

地獄に行っても蘇れば生きられる私とは違う。
思念の集合体は、元が大樹だと言う。
心臓はなく、脳みそもなく、破壊だけを望む。
ああ、うんざりだ。



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