暗闇の雲×エクスデス
これらにとって物事の流れは一貫していて、世界の流れはひとつだった。
個人の概念や浪漫は知識として蓄えられることもされなかった。
世界そのものを感じ取ろうとしていた。
これらは現象だったために…竜巻が起こるのと同じく、死屍が土に混ざる過程と同じく、世界の現象としての存在だったために、0か1だけを手にしていた。
そうして0を手にしたこれらは、1があることに気付けなかった。
だけれど現象そのものの妖魔は感情がないからこそ人間が愛しかった。
大樹はなまじ生きていたばかりに、ついぞ1を求めない。
これらを隔てたのは求める心の有無だった。
エクスデスは人々の感情の塊だったので自身の感情は持てず、しかし暗闇の雲はこれを愛した。
人間を、愛しているので。
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