ガーランド×ユウナ
「悲しみの螺旋も、まやかしの輪廻も。わたしは全て破壊します」
決意に満ちた少女の声は、それでもどこか震えていた。
そんな少女を見下ろし、猛者は嗤う。
「破壊、か。まるで混沌の戦士だな」
「大切なものを守るためなら、秩序であろうと混沌であろうと構いません」
面白い、と猛者は笑った。
「ならば儂は輪廻を紡ごう。未来永劫変わりのない螺旋を創り上げよう」
その言葉に少女は僅かに笑みを見せる。
「まるで秩序の戦士のようですね」
「儂は混沌の戦士だ」
「ええ。わたしは秩序の戦士です」
お互いに微笑んで、刃を向け合い殺し合う。
秩序も混沌も無意味だというのに。
分かっていながらも、彼らは刃を交えることしか出来ないのだ。
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