スコール×WOL
2012/12/10 22:50
title:甘く、甘く、愛しく
探索から早めに帰って来たスコールは、同じ様に帰って来て休んでいたウォーリアの身体を後ろから抱き締めて、その耳に唇を寄せた。
ウォーリアは無表情のまま頬を微かに紅潮させて擽ったそうに身を捩じらし、スコールの頬に唇を寄せる。
「突然どうしたんだ?」
「アンタにキスしたくなった」
「君は本当に気まぐれだ」
「食われるよりは良いだろ」
そのままウォーリアの身体を後ろに引き倒し、スコールはその上に覆い被さって鼻先にキスをしてやる。
床に広がったウォーリアの銀髪が日の光にキラキラと輝いている。
ウォーリアはスコールの頬に触れ、それを合図にしてスコールはウォーリアの唇に自分の唇を重ねた。
「本当に食いたくなってきた」
「此処では流石に駄目だろう。それに未だ昼だ、あまり良いとは思えない」
「じゃあ場所をアンタの部屋か俺の部屋に変えて、夜になるまで待ったら良いのか?」
「そうだな…考えて置こう」
スコールはそのままウォーリアの横に寝そべって、曲げた腕の上に頭を乗せてウォーリアを見つめる。
その顔には笑みまで見える。
その顔に釣られる様にして、ウォーリアもまた笑って見せる。
「アンタの笑顔、久し振りに見た」
「私も君の笑顔は久し振りに見た」
「やっぱり綺麗だが…見せるのは俺にだけにしてくれよ」
「君は本当に独占欲が強いな」
ウォーリアはスコールの方に身体を寄せて、眼をゆっくりと閉じる。
スコールもそんなウォーリアの身体に片腕を回してやる。
「温かい…」
「普段甲冑ばっかり着ているから、体温なんて忘れているだろ」
「そんな事はない、君の温もりは覚えている」
「有り難いな。そのまま俺のだけを覚えていろ」
そのまま気付けば、スコールもウォーリアも眠りに落ちていた。
窓から差し込む柔らかな光は祝福する様に二人を包み、吹き込む温かな風は二人を見守っている様だ。
だが、ここは仲間全員が利用する多目的空間。
当然探索から帰って来た仲間達にこの状況が見つかり、かなり恥ずかしい思いをして、からかわれる事になるスコールとウォーリアだった。
(それでも皆、二人を祝福している)
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