オニオンナイト×ティナ
2012/11/07 22:25


大きくなったら、彼女は僕を見てくれるだろうか。
年の差なんて、本当はあまり関係ないのかもしれない。そもそもここ、異世界だし。
だから、いつか、なんて気長に答えを待ってるわけにはいかないんだよね。
答えを急ぐのは子どもっぽいと思うけど、それでも。

「好き、なんだ」

欲張れるのは子どもの特権。
なら存分に利用して。

「答えはさ」

ああ、なんて格好悪いんだろうか。
必死で、おろかで、余裕なんて欠片もなくて。
未来の僕がみたら何て言うだろう。
今の僕の、精一杯をぶつけたかった。それで駄目なら、しょうがない。
覚悟を決めても、こわい、足が、指先がぴくぴくする。
強いイミテーションに追いつめられたときより、今までの何より、緊張してる。
息がうまく吸えない。言うんだ。ちゃんと声に出して、言え。目を、見て。はっきり。苦しい。ああもう、こんなことって。

「いつかじゃなくて、いま、ほしい」

どうか、こんなかっこわるい僕のものになって、だいすきなひと!





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