ヴァン×オニオンナイト
2012/10/28 20:13


溢れる気持ちのままに、僕は、ティナに、「守るから」と伝えた。冷静なのに熱く、祈るような誓いが誇りだと知る。
ティナが、綺麗に、笑った。
その安堵と包み込むような形が、僕と、僕の裏側の誰かを見ている。
大丈夫と言った彼女の笑みは僕ともう一人に向けられている。

誰か……誰か!

気付いた僕の目から涙が落ちた。その誰かが思い出せない。
ティナの目からも僕とそっくりの涙が落ちる。
思わず二人で手を取り合った。
この繋がれた手は単純な奇跡じゃないんだ。誰かが、繋いでくれた希望の一つ。
二人で固く手を握りしめる。
この間にいる誰かを、今度こそ失わないように、僕たちは額を寄せて、進む道を、誓う。





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