オニオンナイト×ジタン

ねえ、ねえ、

探してたアイテムを取ってきたよ。
珍しいものも拾ったんだよ。
変なモーグリがいたんだよ。
初めて見る場所を見つけたんだよ。


それから、それから、……

「……とにかく、ジタンも来て!」


「そりゃあいいけど、そんなに慌てて珍しいな。」

「善は急げ、って言うでしょ。」


だって、きれいなものを見つけたんだよ。
きっと初めて見るものだったんだよ。

誰かに見つからないうちに、きっとあなたに見せたくなった。


「ほら、いいから行こうよ。」

「はいはい。」


さっそく彼の手を取って、ぐいぐいとはやる心のままに引っ張っていく。

ちょっと子供っぽいかもしれないけども、今は知らないでおくことにした。
苦笑じみた笑い声だって、おとなしく引かれているままの手だって、ぜんぶ。


それで、それで、

目的地についたなら。
ちょっと前の自分みたいな驚いた顔を見られたらいいな、って思うんです。




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